キーレスの脆弱性 英機関、盗難に遭いやすいクルマ指摘 ジムニー名指し

公開 : 2019.03.25 20:10

「犯罪の標的を増加させる」との懸念も

今のところザッチャムによる格付けでは、脆弱なキーレスエントリー/エンジンスタート・システムを搭載するクルマは全て自動的に「可」の評価が下される。この試験方法は、他の業界団体による精査を受けている。

SMMTのマイク・ハウズCEOは、このシステムのセキュリティに対する一律的なアプローチに対して「重大な懸念」を表明している。

「同じ仕組みの物同士を並べて比較しているわけではない。キーレスと従来の物理的なキーを使ったエントリー・システムを組み合わせて車両を評価しているわけではない。同じ車種でもグレードや装備が異なるものを識別していない」とハウズは述べている。

「非常に複雑な問題を、簡略化するのではなく、むしろ混乱を招く。消費者のためになるというよりも、むしろ盗難しやすい車種を明示することで、犯罪の標的となる危険を増加させる懸念がある」

自動車メーカー側では、キアが公式声明において「ザッチャムはこの試験の手順について、われわれと連絡を取っていない。この評価がどのようになされるのか、概要を明らかにしていない」と述べ、2月にはプロシードがセキュリティ評価で5段階中4つ星を獲得したという報告を提供した。

脆弱なクルマのオーナーに注意を呼びかけ

ザッチャムは独立団体として、1990年代より英国でクルマのセキュリティをテストし、英国で販売される全ての新車のセキュリティを評価してきた。

同グループは、脆弱と評価されたクルマのオーナーに、駐車している時にはキーを作動する範囲から十分に遠ざけて保管すること、さらにキーの信号を遮断するシールドポーチの購入を検討することを勧めている。

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