自動車メーカーを救えたかもしれない、輝いて消えたコンセプトカー 前編

2019.04.20

100字サマリー

経営危機に陥っていた自動車メーカーが起死回生を目指して生み出したコンセプトカーの中には、量産化が実現すれば、経営の立て直しにつながったかもしれない、優れたモデルもありました。モーターショーだけで、はかなく散ったモデルたちを見ていきましょう。

自動車メーカーの中には、市場の支持を得られず経営難に陥ってしまう場合がある。立て直しの決め手となりそうなクルマのアイデアを生み出すも、既に手遅れだった、というケースもしばしばあった。水面下では難題に向き合いながら、われわれを引きつけるのに充分な魅力を備えた、優れたコンセプトカーが存在していたのだ。

デザイン・リサーチ的な意味合いも持ったコンセプトカーだが、量産モデルとして具現化され、自動車ブランドのイメージを向上させることが理想的な姿でもある。反面、非常に高い希望を感じさせてくれるコンセプトカーを生み出しながらも、量産化までの1〜2年の間を耐えきれず、自動車メーカーが倒産してしまうこともある。自動車メーカーを存続させるには登場が遅すぎた、夢のクルマたちをご覧あれ。

インターナショナル・ハーベスター:スカウトⅢ(1979年)


インターナショナル・ハーベスター社は、SUVのベストセラーの称号をフォードから取り戻すために、先進的な3代目スカウトを発表する。コンセプトカーは「スカウト・サプルメンタル・ビークル(SSV)」と内部で呼ばれていた。スカウトⅢは1981年の初期にモデルルームに登場する予定だった。垂直のフロントグリルに長方形のヘッドライトを備えた新しいフロント周りと、ファストバック風のルーフラインを持つモダンなエクステリアデザインは、当時としてはかなり斬新だった。現代のSUVクーペを先取りしたクルマとして、人気を得る可能性も合ったと思う。

1980年代もSUVの需要は高く、スカウトⅢが量産されていればインターナショナル・ハーベスター社の自動車部門を1990年台まで存続させられた可能性もあっただろう。しかし経営陣は大型の商用トラックに注力するべく、SUV車両の製造中止し、スカウトⅢの計画も頓挫してしまった。インターナショナル・ハーベスター社はその後、巨大な農業機械メーカーのCNHインダストリアル社と、大型トラックのナビスター社とに吸収されている。

 
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