自動車メーカーを救えたかもしれない、輝いて消えたコンセプトカー 後編

公開 : 2019.04.21 05:50  更新 : 2020.12.08 10:40

MGローバー:75クーペ(2004年)


ローバー社設立100週年を祝うべく、デザイナーたちはローバー75を美しいクーペに仕立てた。前席付近に頂点が設けられたアーチ状のルーフはリアエンドに向けて上品なラインを描き、控えめにあしらわれたクロームメッキ・パーツが控えめながら優雅な雰囲気を作っている。

このコンセプトカーが登場した2004年当時は、まだ2ドアクーペの人気も衰えておらず、75クーペもMGローバー社のラインナップに加わる可能性は充分あった。新しいデザイン様式も備わっていたから、ブランドの名声も高めることができたかもしれない。

しかし量産されることはなく、75クーペの登場から1年も経たずに、MGローバー社は倒産することになる。

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