著名カーデザイナーの傑作と凡作 18選 前編

2019.05.04

クリス・バングル

傑作:BMW E60型5シリーズ(2003年)


1956年生まれのクリス・バングルは、少なくともBMWを所有しているオーナーなら名前を知らないひとはいないであろう、珍しいカーデザイナーだといえる。彼が手がけたデザインの数々は物議を呼ぶものが多かったが、しかしその影響力は巨大なままだ。従来までのBMWに共通していた、マトリョーシカ風の同じデザインから、モデル毎にアイデンティティを持たせたデザインを確立した人物でもある。そして彼の最も成功したといえる作品は、今でも新鮮味が薄れない2003年に登場したBMW 5シリーズだろう。

エクステリアデザインは豊かな21世紀への自信のようなものを漂わせ、外側に張り出したテールライトは、才能がほとばしっているかのようだ。クルマのデザインを評価する一つの指標は、どれだけ古びないかだと思う。その点でこのE60型5シリーズは、今見ても素晴らしいと感じる。

2009年にバングルはBMWを去るが、その後、何か記憶に残るようなBMWのモデルはあっただろうか。今のBMWといえば大きさは違えど、どれも似通ったデザインに感じるのは、わたしだけだろうか。

凡作:REDSコンセプト(2017年)


REDSPACE(レッドスペース)と呼ばれる中国のメーカーのために、バングルが生み出したのが、REDSコンセプト。箱状のボディに覗かせる局面は、自動車業界の中を激しく揉まれた結果かもしれない。半自律走行が可能なEVで、一般のひとびとがシェアして利用することを想定している。わたしにとっては、キア・ソウルやアメリカの郵便集荷トラックの遠い親戚のように感じてしまった。

 
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