著名カーデザイナーの傑作と凡作 18選 後編

公開 : 2019.05.04 10:50  更新 : 2021.02.02 12:51

 

トム・ジャーダ

傑作:フィアット124スパイダー(1966年)

イタリア最大のカロッツェリア、ピニンファリーナ社で働いていた1934年アメリカ生まれのデザイナー、トム・ジャーダ。フィアット124のコンバーチブルを制作するに当たり、4ドアボディの124のボディを短くカットし、屋根を取り払うだけということは許せなかった。彼はよりゴージャスなロードスターを目指し、モデルファミリーのスタイリングとはまったく異なるデザインを創造した。クラシックなロードスターのプロポーションに、誰が見てもイタリアンだと感じるボディラインを落とし込んでいる。

124スパイダーのデザインは1966年のリリースから1985年の生産終了まで、ほとんど変わることはなかった。そして2016年のロサンゼルス・モーターショーで、マツダMX-5ロードスターをベースにした現代版124スパイダーを発表する。ジャーダが描き出したロードスターのレトロチックなデザインからインスピレーションを受けたであろうことは、明らかだったといえる。ジャーダはその翌年、2017年にこの世を去っている。

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