フォードGT40（1964年）

フェラーリを打ち破るというフォードの野望は、ややもすれば大失敗で幕を閉じた可能性があった。フォードGT40のデビューレースとなった、1964年のニュルブルクリンク1000kmレースでは、サスペンションの不具合でリタイアに追い込まれている。また1964年のル・マン24時間レースへ参戦した3台ともに、最後までレースを走り終えることはできなかった。1965年には6台がエントリーしているが、メカニカルトラブルですべてリタイアしている。

もしこれでフォードが諦めていたのなら、1960年代の数多くのエントリーチームと同様に、参戦しただけという、はっきりしない過去になってしまっていた。しかし、1966年に参戦したフォードGT40は、1位から3位までの表彰台を独占し、3度目の正直とでもいえる結果を残すのだった。

その後、初代フォードGTや、近年の2代目GTなどが誕生しているが、この歴史がなければ生まれることはなかっただろう。写真は1966年のフォードGT40だ。

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