新たな人生のスタート カルタ・ラリー ダチア・ダスターと傷痍軍人たちの挑戦

2019.05.19

素晴らしいキャンプ 難しい現実

「レースそのものはあまり重要ではなくなってきています」とホワイトは言う。

「本当に素晴らしいのはレースに伴うキャンプです。そこでは、みんながそれぞれの問題をオープンに語り合うのです」

そして、ダチアがフューチャー・テレインに4台のダスター・ディーゼルを提供したことで、彼らの活動の場はBCCC以外にも広がることとなったのだ。3台はすでにカルタ・ラリーへ出場可能な状態であり、そのうち1台には、BCCC参戦可能な競技仕様のロールケージが、残る2台には、カルタのようなラリーやデモ走行で使用可能な、ボディ外付けのケージが与えられていた。

ダスターによって、フューチャー・テレインの可能性は広がったが、それでも、まだその活動は比較的手ごろなものに留まっている。アマチュアも出場可能なカルタ・ラリーで、彼らが参加するのは、決められた各座標間を、所定の時間内に通過するGPSカップ部門であり、このレースにおいて重要となるのは、全開走行ではなくナビゲーション能力と地形を読む力なのだ。さらに、元軍人にとって、特に砂漠のような場所は非常に馴染み深い場所でもある。

彼らの目的は、元軍人たちが任務中に身に着けた能力が、どれほど軍隊以外でも役立つものかを示すことにある。「軍人でいるというのは楽なことではありません」とホワイトは言う。「軍人は任務によって自己を規定しています。ですから、一旦軍務を離れてしまうと、自分の存在意義を見出すことが難しくなるのです。そして、それは狙撃手や爆弾処理といった任務についていればなおさらです」

さらに、もし人生に大きな影響を与えるほどの心理的、肉体的なダメージを負った場合は、より困難な状況に陥ることになる。ホワイトは、軍が「素晴らしい」支援の輪を提供してくれていると話すが、それでも、そうした活動によって、ふたたび「過去の古傷を思い出させる」こともあるという。「彼らにそうしたことで、苦しんで欲しくはないのです」

総勢14名のフューチャー・テレイン・カルタ・チームのメンバーの、軍での任務や障害の程度、そしてモータースポーツ経験はさまざまだ。

 
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