新たな人生のスタート カルタ・ラリー ダチア・ダスターと傷痍軍人たちの挑戦

2019.05.19

さまざまなメンバー 突然のトラブル

ダン・グリムスは現役の軍人であり、それは、参加車両に石を投げつけていた地元の子供たちを、その場に姿を現すだけで、まるで蜘蛛の子を散らすように追い払った圧倒的な存在感が証明していた。彼がチームに加わったのは、ノッティンガムシャーにある国立リハビリテーションセンターでフューチャー・テレインの活動を耳にしたことがきっかけだった。

グリムスは、そこで重症を負った膝と足首の治療を受けていたのであり、そのケガとはドイツにある基地での降下訓練の際、粉砕骨折と頸椎へのダメージを受けたというものだが、彼はその後14年間も正式な診断を受けないまま、2度のアフガニスタンへの派遣を含め、歩兵として軍務に就いていたのだ。単なる見掛け倒しの男ではない。

ガースリーは、2003年のイラクでスカッドミサイルの攻撃を受けたことで、何カ所にも傷を負っており、いまも心臓に問題を抱えるとともに、最近、四肢の切断手術まで受けている。彼は努力して人事マネージャーとしてのキャリアを築き上げてきたが、それでも「何か熱中できるものを探していたんです。チームの取り組みを知った瞬間、大きな魅力を感じました。どこででも通用するトレーニング方法です」

凍えそうな砂漠で一夜を過ごした翌朝、スタート時刻を迎えても天候はまったく改善していなかった。なるべく多くが経験できるようにと、ボディ外側にケージを付けた2台のダスターに3人ずつ、残りの1台にはふたりが乗り込んだ。

3台はステージをともに進み、干上がった川床や巨大な岩が散らばる平原、さらには急こう配の丘といったコースを乗り越えていった。ときには、何人かのメンバーがクルマから降りて、注意深く進路を誘導する必要があったが、それでも、決して速くはないものの、着実に前進を続けている。

天候は回復したものの、チームの前には暗雲が垂れ込めていた。ラジエータのダメージによって、1台が停止を余儀なくされたのだ。残りの2台が先を急いだものの、タイムロスによってすべてのチェックポイントを通過することは不可能な状況だった。

それでも、決して恥ずべきようなことではなく、20カ所すべてのチェックポイントを通過したのは、GPSカップクラスに参戦した20台のうちたった1台しかおらず、先頭を行くダスターは、この日を3位でフィニッシュしている。

 
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