[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

世界を股にかけるスーパーカーの「運び屋」 仕事の極意 仕事より大切なこと

2019.06.29

シルバーストンにマシンを運ぶ

わたしは平日の朝7時、シルバーストン近郊のブラックリーで彼と落ち合った。彼の父であり、ポール・グリムショー・ビークル・ムーブメンツを12年前に立ち上げたポールや、同社で最も長いキャリアを持つドライバーのスティーブもともにいた。

ポールとスティーブはクルマを搭載するセミトレーラーを牽引するボルボ製トラックを磨き上げていた。トレーラーにはマクラーレン・セナ、675LTそして彼のポルシェ911GT2RSが積み込まれている。これらは昨日ニューフォレストの倉庫から引き上げてきたものだ。わたしとスティーブはトラックに乗り込み、シルバーストンでのトラックデーのためにクルマを届けるのだ。

「わたしはトラックが好きです」と語るポールにとって、このボルボは満足のいく相棒のようだ。「来週、新たな相棒が加わります。新型のスカニアS650 V8です。楽しみで仕方ありません」

ルイスは指2本を失いかけたが、ポールは命を失いかけたことが2度もあるという。車両運送会社を立ち上げてからの12年間、ストレスによる脳卒中で2回倒れているのだ。

「非常に疲れる仕事です。このボルボは1台32万ポンド(3900万円)もするのです。現在スウェーデンに2台、ウクライナに2台、そしてジュネーブから戻ってくる最中のが1台、さらにメルセデスのF1マシンをドイツから運んで来ている1台があります」

 
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