画像で振り返る エンジン始動方法の歴史 前編

公開 : 2019.07.07 05:50

キャデラックの電動式スターター(1912年)

アメリカ人エンジニアのクライド・コールマンは1903年に電動スターターの特許を取得した。これにより、大排気量かつパワフルなクルマでも簡単に始動できるようになった。コールマン自身はクルマを作っていなかったため、この特許を後にゼネラルモーターズ傘下に入るデルコに売却した。

デルコのエンジニア、チャールズ・ケッタリングも似たような電動スターターを設計していた。彼のアイデアは1900年代初頭にキャッシュレジスター用に発明した技術を用いていた。1912年、GMはキャデラックのツーリング・エディションにこのスターターを搭載した。

この装備は画期的であり、1910年代には急速に広まった。フォードのモデルTですら1919年にはスターターが搭載されるようになった。

欧州の自動車メーカーも徐々にスターター・モーターを採用した。しかし、その後数十年間にわたりバックアップ用としてクランクを搭載し続けた。シトロエン2CVに至っては1990年に生産された最後の1台にまでクランクが装備されていた。

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