フェラーリ・モンツァSP2、約3億円か グッドウッドで試乗 812ベースのスピードスター

公開 : 2019.07.09 18:10

200km/hまで加速

グッドウッドのヒルクライムはこのクルマの速さを見せつけるというよりも、V12サウンドとタイヤスモークの素晴らしい不協和音を響かせる場なのだ。速さについてはP80/CやFXX Kの担当だ。とは言え、橋の下をくぐり最終のグランドスタンドを通過するときには、車速は200km/hをゆうに超えていた。しかし、それを感じさせないのが驚きだ。

必然的に、SP2の大半はコレクターや大物のガレージに収められ、こんな限界走行をする機会はないだろう。残念なことだ。非常に目立つルックスだが、決して見掛け倒しのクルマではないはずなのに。

今回のフェスティバル・オブ・スピードはSP2の走行展示にもってこいの機会であった。観客はこのクルマに熱狂し、コースはパワーを十分に発揮できる長さだ。そして何より、ルーフがなくても困らない陽気であった。米西海岸のパシフィックコースト・ハイウェイやブラックプール・プロムナードが似合うクルマであり、ガレージに閉じ込められるべきではないだろう

しかし、SP2が「量産」されるのは残念だ。その台数は多くはないが、希少性もその魅力のひとつである。幸い230万ポンド(3億1000万円)という高価格ゆえ、日常的に見かけるということにはならないはずだ。紛れもなくマラネッロ産とわかるそのサウンドを聴く機会があれば、非常に特別な体験となるだろう。

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