ありがとうコルベットC7 英国1車線道路の旅へ 楽しみ、スピードだけに非ず

公開 : 2019.07.20 09:50

伝統のプッシュロッド式 頼みは道路地図

驚異的なパワーのモデルが溢れる現代では、473psと聞いても驚くことはない。だが、600ps以上のパワーを誇るAMGやBMWのMモデルとは比べものにならないかも知れないが、それでも、このコルベットも非常に速く感じさせる。その理由はこのクルマが比較的軽量だということもあるだろう。

グランスポーツの車重は1562kgに留まっており、このクルマと比べれば、1720kgのジャガーFタイプSVRはヘビー級と言える。そして、コルベットがこれほど速く感じられるもうひとつの理由は、そのV8エンジンのパワーデリバリーと、サウンドにも理由があり、この伝統のプッシュロッド式エンジンは、同じV8モデルのフォードマスタングよりも素晴らしいサウンドを奏でることに成功している。

ロックスウッドを越えてすぐ、A272号線を抜けてバイカーたちに人気のルートへ出たが、以前より交通量は増え、スピードを出すには多くの場所が危険すぎた。

ディッチリング・ビーコン経由でブライトンへ向かうべく、A23号線方面へと徐々に東に向きを変えつつ、さらに南下を続けていたが、偶然2車線道路に出てしまう危険を避けるには、地図を見た方が良いのかも知れないと考え始めていた。


自動速度調整システムの義務化は必要かどうかという議論に関して、数カ月前、非常に素晴らしい内容の手紙を読者から受け取っていた。この読者は、クルマを速く運転することが、自動車好きの条件ではないと書いており、つねにスピードを愛してはいたが、彼の言葉には正直ドキリとさせられた。

スピードとはドライビングの楽しみの一部でしかなく、必ずしも必要なものではない。いずれにせよ、時代は変わり、公道でスピードを求めるようなマネはもう許されないのだ。

速さということについて言えば、細いワインディングロードを進むのと、M25号線とM23号線を通ってブライトンへ向かうのと、どちらが早く着くのだろうと考えていた。だが、高速道路の交通量は常に予測不能であり、正解を出すのは難しいだろう。

3車線道路の方が早く着くはずだが、M23号線では、「スマート・モーターウェイ」という馬鹿げたコンセプトに基づく改修工事が進められており、常に渋滞に見舞われているのだ。

やはり、道路地図に頼るハメになったが、ヘンフィールドからハーストピアポイントを経由して、ディッチングの村へと辿り着くことができた。

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