V型12気筒エンジン、なぜ魅力的なのか 近づく惜別のとき 理由を探る

2019.07.20

100字サマリー

さまざまなエンジン形式が存在するなかで、究極のエンジンとも言えるV型12気筒ですが、一部の例外を除き、残された時間はあまり長くはないようです。決して最新とは言えないV12エンジンを積んだメルセデスに乗って、英国版Autocar編集部がその魅力の秘密に迫ります。

もくじ

最高のエンジン 存在は風前の灯
V12の魅力 洗練とパワー
理由はシンプル 12本のシリンダー
まるでオーケストラ もっとも純粋
番外編1:偉大なるV12エンジン5選
番外編2:ユーズドV12モデル5選

最高のエンジン 存在は風前の灯

求めるエンジンを考えるとき、本当にこれが最後のチャンスかもしれないと思うことがある。だが、もちろん、まだ最後ではない。少なくとも、過去を振り返り、過ちを正すチャンスは残されている。

だが、V型12気筒に関して言えば、もはやその存在は風前の灯であり、この世から消えてなくなる前に十分に味わい尽くすしかない。

そして、それがいま多くのV12エンジンがラインナップされている理由かも知れない。つまり、チャンスを逃すなということだ。一度失われてしまえば、二度と戻って来ることはないのだから。

現在V12エンジンは、BMWとベントレー(実際にはW12だが、ここでは細かい点は気にしないでおこう)、アストン マーティン、フェラーリ、ランボルギーニ、ロールス・ロイス、そしてこのS65が積むメルセデス・ベンツからラインナップされている。

さらに、コスワースでは最近アストンのヴァルキリーとゴードン・マーレーのT.50向けに、完全新設計のV12を開発しているのだから、何も問題はないと思うかも知れない。

だが、このうちどれだけが5年後にも生き残っているだろう? コスワース製V12は開発を終え、新車で購入することは出来なくなっているに違いない。BMWも難しいだろう。メルセデスではいまV12が最後の時を迎えており、新たなV12エンジンが登場することはなさそうだ。

創業当初からV12を代名詞としてきたイタリアのスーパーカーメーカーからはV12が姿を消すことはなさそうだが、ロールス・ロイスではかなり前から完全電動化への道を歩み始めており、アストン マーティンも難しいだろう。

アストンが誇るV12ツインターボエンジンが、ラゴンダブランドのモデルに搭載されないことは明らかであり、いま彼らは急速にハイブリッド化へと舵を切り、自らの手でV6ガソリンハイブリッドエンジンを創り出そうとしているのだ。

もちろん、需要があり、規制が許す限り、アストン製V12が失われることはないだろうが、現行エンジンの設計が比較的新しいことを考えれば、新たなV12が登場する可能性は低い。

 
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