8800万円で落札 幻のトヨタ2000GT、「2300GT試作車」とは BH東京オークション

公開 : 2019.09.11 05:50  更新 : 2020.12.08 18:00

シャシーナンバー MF12-000001

9月8日に東京で開かれたBH東京オークショントヨタ2000GTが姿を現した。

一見すると左ハンドルのMF10後期型に見えたが、実は幻のMF12型だったのである。そして見逃せないのがシャシーナンバーMF12-000001を持つ「MF12L」の試作第1号車であること。

マニュファクチャラーズ・プレートには「MF12-000001」の打刻が確認できる。
マニュファクチャラーズ・プレートには「MF12-000001」の打刻が確認できる。

もともと市販されていないタイプがオークションに登場するのは驚きといえる出来事だ。

この試作第1号車は日本のコレクターが所有していた個体で、外装色はオリジナルのソーラーレッドからペガサスホワイトに塗り替えられているが、ボディやメカニカル部分を含めて良好なコンディションに保たれている。

また9台作られた試作車の中で2台のみといわれる3速AT仕様であることも見逃せないポイントといえる。

落札額 どう評価する?

予想落札額は6500〜8000万円と発表されていたが、オークションが始まると激しい応札が続き、最終的に8800万円で決着がついた。

2013年4月に開かれたアメリカのRMドン・デイビス・オークションで、MF10が1億1319万円を記録し、2015年頃までは1億円超えで落札されていた。

ステアリング位置はターゲットとしたアメリカ向けのため左となる。
ステアリング位置はターゲットとしたアメリカ向けのため左となる。

2016年3月のRMサザビーズ・アメリアアイランド・オークションでは9092万円と下落傾向に。相場のバブルが崩壊した後の2018年12月に行われたRMサザビース・ペーターセン・オークションでは経済の先行き不透明感から5775万円まで落ちている。

この流れを考えれば、今回MF12型が8800万円で落札されたのは正当に評価された証しであり、このあとオークションに姿を現す可能性が極めて低い希少性を考えれば安かったかもしれない。

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