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5.0LのV8エンジンによるフォーミュラーマシン F5000を振り返る 前編

2019.09.14

100字サマリー

5.0LのV8エンジンに巨大なタイヤ。高まる名声とお金。少しマニアックですが、50年前に欧州だけでなく各国でブームとなっていたF5000というカテゴリーのレースを、当時のドライバーの話とともに振り返ります。

もくじ

5.0LのV8エンジンを搭載したレースカー
世界各国で展開したF5000カテゴリー
マクラーレン、サーティースとローラ
レーサーのデヴィッド・ホブスが振り返る
自費で手配したシェブロン製シャシー

5.0LのV8エンジンを搭載したレースカー

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

F5000が始まったのは1968年だが、それ以前から5.0LのV8エンジンを用いたレースカーの素地は形成されていた。英国でガレージを構えていたクリス・サマーズは、使い込まれた高価なレース用エンジンを当時75ポンド(1万円)で買い取る。ローチェスター社のラムジェット・インジェクションを備えたV8エンジンで、シボレー・ベルエアの研究車両に積まれていたユニットだ。ミニの改造で有名だったダウントン・エンジニアリング社によって排気量は4.4Lから4.7Lへと拡大され、最高出力は325psを誇った。

アメリカでは、モータースポーツ界でトップにいたダン・ガーニーはレース用エンジンの開発にも力を入れており、ミッキー・トンプソンがドライブするビュイックのエンジンを積んだマシンは1962年のインディ500で8位に入賞。ジム・クラークが1963年に戦った、フォード製のエンジンを搭載したロータスも、アルミニウム製による試験ユニットだった。

F5000カテゴリーのマシン(1969年オールトンパーク・サーキット)
F5000カテゴリーのマシン(1969年オールトンパーク・サーキット)

1967年に排気量制限は4.2Lから5.0Lへと拡大。ガーニーはアメリカのリバーサイド・インターナショナル・レースウェイで開かれたレックス・メイズ300で優勝する。エンジンはイーグル・インディカー用のフォード製プッシュロッド・スモールブロックを、ウエスレイク・エンジニアリング社とともに独自に組んだもの。ガーニーは1968年のインディでも2位に入賞している。

大西洋を挟んだ英国でレース・プロモーターだったジョン・ウェブは、スポーツカー・クラブ・オブ・アメリカが決定した、1968年から5.0Lのエンジンをコンチネンタル・チャンピオンシップに搭載するという決定に興奮していただろう。予算の少ないチームにも可能性があったためだ。同時にレースカテゴリーの名前はフォーミュラー5000と命名された。

 
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