[アバルト70年の歩み]特別コンテンツ

世界最大の寒冷地テスト施設に潜入 極寒の世界 秘密は「スノーハウ」 後編

2019.11.16

100字サマリー

一年中寒冷地テストが行えるというフィンランドにあるテストワールドに潜入してきました。これまで主にタイヤテストに使用されてきたこの施設ですが、近年進む電動化や開発サイクルの短縮化によって需要が高まっており、さらなる拡張が計画されているようです。

もくじ

スピード測定は光学センサー
まるで新雪 スーパーカーメーカーも
一定したドライビング 唯一無二の場所
番外編:「スノーハウ」とは

スピード測定は光学センサー

テストドライバーのエルノ・マキが、トラクションやブレーキング、スタビリティをμの異なる路面で評価すべく、「ノルディック」ウインタータイヤを履いたeゴルフを結構なペースで走らせている。

右側のタイヤはウェット路面におけるeゴルフのブレーキングと加速を、左側は氷結路でのそれぞれの性能を試しているのだ。

光学センサーがeゴルフの速度を計測する。
光学センサーがeゴルフの速度を計測する。

例え冬でも屋外でこうした路面状況を創り出すのは難しいが、屋内であれば一年中管理されたコンディションのもとで試験を行うことができる。

春に始まったこうしたテストは真夏の間も続けられており、お陰でタイヤメーカーは、EU基準に適合した「スリーピークス」と呼ばれる冬用タイヤのウェットグリップ性能やノイズ、燃費性能に関するデータを集めつつ、完ぺきなコンパウンドの配合とトレッドパターンを見つけ出すことができるのだ。

マキはかつて趣味で609psを発揮するラリークロスレーサーのメカニックを務めていたが、いまの仕事では慎重にそれぞれの車両やタイヤにあったペースでテストを行うことが求められている。

テストワールドのフォルクスワーゲン・ティグアンのステアリングを握る彼が、素晴らしい才能の持ち主であることは直ぐに分かった。

一般的に速度計測で使用されるGPSセンサーは、金属で覆われたテスト施設内では使い物にならないため、正確なスピード測定を行うべく光学センサーが取付けられた今日のeゴルフは、まったく魅力的には見えない。

このどこにでもあるようなセンサーは、路面に向けてビームを発射することで速度を計測するが、この高い正確性を誇る光学センサーの価格は、1万5000ポンド(209万円)という驚くべきものだ。

われわれの目の前でeゴルフが雪に覆われたコース外に突っ込むようなことがあれば、マキのキャリアもタダでは済まないだろう。

 
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