世界最大の寒冷地テスト施設に潜入 極寒の世界 秘密は「スノーハウ」 後編

2019.11.16

一定したドライビング 唯一無二の場所

マキは10代の頃から長年にわたって訓練してきたそのスノードライビングの技術を遺憾なく発揮する。早めにしっかりとブレーキングしつつ、カウンターステアを当てながらコーナーへとアプローチすると、まったく簡単な様子で正確にティグアンをコントロールしてみせる。

ランオフエリアの少ないタイトコーナーでは速度を抑えたままだが、マキはタイヤテストや車両評価というものは、異なるスタビリティーコントロールのセッティングやタイヤであっても、比較可能なデータを積み上げるため、つねに一定したドライビングを繰り返す必要があるとのだと強調する。

テストワールドの空港近くの施設は、4月になっても寒冷地試験を行える条件が維持できるため、プロジェクトが期限通りに終了しない場合、こちらの施設に切り替えるケースもある。
テストワールドの空港近くの施設は、4月になっても寒冷地試験を行える条件が維持できるため、プロジェクトが期限通りに終了しない場合、こちらの施設に切り替えるケースもある。

主要な指標としてラップタイムは計測されるが、シャシーやタイヤのセットアップには経験に基づくテストドライバーの評価も欠かすことは出来ないのだ。

言うまでもないが、わたしのドライビングはまったくお話にならず、遅すぎるブレーキングとアンダーステアという、ビギナーにありがちな失敗を披露することとなった。

照明の明るさと、屋外コースと違い何も目印がない高速サーキットにはやや戸惑いを感じたが、マキも同意見であり、プロドライバーでさえ、ストロボ効果を無くすためにほとんどのテストを照明をオフにして行うのだと教えてくれた。

それでも、マキのアドバイスのお陰で多少はドライビングを改善することができた。去年カナダで経験した新雪の上でのスノードライビングの思い出が脳裏に浮かんだが、テストワールドの雪は数カ月も使用されているのだ。

夏場に行う寒冷地試験のため、積もった雪の温度やグリップレベル、湿度といったものが正確にコントロールされているというのがテストワールドの特徴であり、まさにここでしか体験できないものだ。

 
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