【説明できる?】なぜフェンダーミラーは消えたのか JPNタクシーは今も採用 意外な真相

公開 : 2019.12.08 06:00  更新 : 2021.10.13 13:58

唯一のフェンダーミラー車 意外な理由

そもそもドアミラーが認可されてからはフェンダーミラー装着車の台数は日に日に減少しており、ここ数年でフェンダーミラーを装着している車両のほとんどがタクシーという状態が続いていた。

しかし、タクシー用途として使われることが多かった日産セドリック営業車が2009年のマイナーチェンジで衝突時の歩行者頭部への衝撃緩和を理由にフェンダーとボンネットの形状を変更し、フェンダーミラー装着車が廃止となり、トヨタクラウンコンフォートやコンフォートも同様の理由で2017年をもって販売を終了。

今なおフェンダーミラーを採用するJPNタクシー。
今なおフェンダーミラーを採用するJPNタクシー。

その後継車種として登場したJPNタクシーこそが、唯一現行車としてフェンダーミラーを装着する車両となっている。

もちろんフェンダーミラーは歩行者との衝突時にも突起物とならないように開発されたものが採用されている力の入れようだ。

ではなぜそこまでしてもタクシーにフェンダーミラーを装着したのだろうか?

それは前述したフェンダーミラーのメリットに加え、ドアミラーだと左側のミラーを確認する際にどうしても顔を助手席側に振らなければならず、助手席に乗客を乗せたときに乗客の方をチラチラ見るような動きになってしまうのを防ぐためなのである。

これぞまさに日本流のおもてなしの心が生んだフェンダーミラーの存在価値であり、その想いに応えたトヨタにも称賛を贈りたいところである。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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