【エヴァンゲリオン】特務機関NERVが初号機/弐号機、東京/札幌に出動 災害対策で

公開 : 2019.12.23 18:26  更新 : 2021.10.09 23:53

ツイッターアカウントでの名称使用を承認

会見上で配布された資料にはエヴァンゲリオンシリーズのライセンス管理を行うグラウンドワークス社のコメントがある。

以下、原文を一部を記載する。

ゲヒルンが開発するNERV防災アプリ。
ゲヒルンが開発するNERV防災アプリ。

「特務機関NERV防災アプリの名称は、ご存知の通りアニメ作品『エヴァンゲリオン』に由来します」

「東日本大震災の再、防災情報を周知し節電を呼びかけてくれたTwitterアカウントが『特務機関NERV』でした」

「『エヴァンゲリオン』チームもその趣旨に賛同し、名称を使い続けていただいて今に至ります」

~中略~

「作品に由来する名を冠したこのプロジェクトが、1人でも多くの人の支援につながることを願います」

会見のなかで、ゲヒルンの石森社長に「ロイヤリティ(名称使用料)の発生」について筆者(桃田健史)が質問したところ、ロイヤリティは発生していないと話した。

もしもの災害時 通信と電源の確保へ

本家エヴァ側から正式に認められている、今回の発表された活動。

ゲヒルンとして情報セキュリティの土台として、独自の通信と電源を確保する必要があると考えたという。

ベースとなった三菱アウトランダーPHEV
ベースとなった三菱アウトランダーPHEV

通信については、スカパー!を展開しているスカパーJSATが2017年10月から技術検証を始めた移動体向け衛星通信事業を活用。

車両に平面アンテナを装備することで衛星との双方向通信が可能となる。

また、内閣府のプロジェクトである準天頂衛星システムみちびきに実装されている、衛星安否確認サービス(Q-ANPI)にも対応する。

電源では、三菱アウトランダーPHEVを採用した。同車はフロントに2.4Lハイブリッドエンジン(モータ出力60kw)と後輪に70kwのモーターを持つ四輪駆動車として知られている。

PHEVの災害時での活用では、先日発生した千葉県房総地域での大規模停電の際、トヨタプリウスPHVやMIRAI、また日産リーフなどを使ったボランディア活動として被災地での給電を行ったことが記憶に新しい。

アウトランダーPHEVの場合、車体床面に搭載するリチウムイオン電池の容量は13.8kwh。車内のボタン一つで、1500WのAC電源となり、携帯電話の充電など外部電源として利用可能だ。

住宅用の定置型電源として考えると、ガソリンタンクを45L満タン状態で最大10日程度の需要を賄えることになる。三菱自動車からゲヒルンへはリース契約としている。

今回、独自の防災情報網を構築するベンチャーと、自動車メーカー大手、衛星通信事業大手が連携するプロジェクトが、「エヴァ」の支援を受けて走り出した。

東京、札幌に次ぎ、全国での「カバーエリアを増やしたい」(石森氏)という。

記事に関わった人々

  • 桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

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