【アクセル開度比較】公道でより楽しめるにはどちら? マクラーレン720S vs マツダMX-5

公開 : 2020.01.01 18:50

リッチフィールド・モータース

さらに今回、公道ではもっとも限界を試しやすいスポーツカーの1台、マツダMX-5(日本名:ロードスター)で同じコースを走行することにした。マクラーレンとのデータを比較すれば、この2台のアクセル開度の違いを確認することができるだろう。

MX-5のようなモデルを限界まで攻め込むようなドライビングこそ、公道上ではもっとも楽しいものであることは分かっているが、そこにデータが加わることでより一層興味深いものになるかも知れない。

リッチフィールド・モータースの小さなボックスを、スロットルポジションをモニターしているOBDポートに接続すると、Bluetoothを介してスマートフォンにデータが転送される。
リッチフィールド・モータースの小さなボックスを、スロットルポジションをモニターしているOBDポートに接続すると、Bluetoothを介してスマートフォンにデータが転送される。

だからこそ、いま720Sに乗ってM3号線を走行しているのだ。目的地はクイックホーウェルであり、過去30年慣れ親しんだ場所だが、その前にテュークスベリにあるリッチフィールド・モータースに立ち寄る必要がある。

イアン・リッチフィールドとは、彼が19歳で自身の名を冠したこのガレージをはじめた時からの付き合いになる。

わたしにはさっぱり理解出来ないが、イアンと専門家集団である彼のスタッフにとって、ソフトウェアやエンジンマネジメントに関する電子制御といったものはまさに朝飯前のことのようだ。

つまり、わたしがこの2台のオンボードコンピュータにラップトップでアクセスしようなどとすれば、とんでもないことが起きるに違いなく、もしそんなことをすれば哀れな犠牲者は、自分たちのことを芝刈り機だと勘違いして、1気筒で走り出すだろう。

心強い味方

リッチフィールド・モータースに立ち寄ったのは、アクセル開度に関するデータを取り出すことが出来るかを確認するためだった。

イアンはMX-5であれば問題なくデータにアクセスできることを知っていたが、マクラーレンに関しては自信が無いようだった。それでも、結果的にマクラーレンでもトラブルに見舞われることはなかった。

リッチフィールドのダン・クック(右)がグッドウィンに手早くやり方を見せる。
リッチフィールドのダン・クック(右)がグッドウィンに手早くやり方を見せる。

さらにイアンは、万が一に備えてテクニカルマネージャーのダン・クックまでわれわれに同行させてくれた。

翌日、マット・ソーンダースとクック、そしてカメラマンのリュック・レーシーとともに、クリックホーウェルそばを走るB4560号線に駐車場へと集合すると、小雨が降りしきるやや残念な天候だったが、ソーンダースがMX-5を運んできてくれていた。

今回選んだのは1.5Lモデルだったが、それはこの132psを発揮する小排気量モデルのほうが、今回の目的に相応しいと考えたからだ。

計画では異なるパターンで3回の走行を予定していた。最初はスタンガトトクク(クリックホーウェル近郊の小さな村だ)から、B4560号線に合流するジャンクションまでのルートであり、一旦村を出ると、後はすべて英国全土で適用される速度上限を守る必要がある。

ペース設定を行う先行車と、データを記録する後続車のペアで走行する方式がベストであり、ドライバーによる誤差を防ぐためにマクラーレンはソーンダースが、マツダはわたしが運転することにしていた。クックはデータ収集を行う車両の監視役だ。

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