【月販1万台超え なし】2月の登録車販売 5か月続く、2桁マイナスに ダイハツは前年比増

公開 : 2020.03.09 11:20

2月の登録車販売は、1万台超えのモデルがゼロ。前年比2桁マイナスが、5か月続いています。業界団体の分析と今後の展望をまとめました。

ダイハツ以外、マイナス

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

日本自動車販売協会連合会がまとめた2月期の登録車の新車販売台数(速報値)は、前年同月比10.7%減の26万8302台と、5か月連続でのマイナスとなった。

なお、軽自動車と合わせた台数でも同10.3%減の43万185台と5か月連続での前年割れ、しかも5か月連続での2桁減に低迷した。

ロッキーL 2WD(マスタードイエローマイカメタリック)。
ロッキーL 2WD(マスタードイエローマイカメタリック)。

2月期の登録車のブランド別新車販売台数では、新型コンパクトSUVのロッキーの販売が好調なダイハツが前年同月比48.1%増の6210台とプラスを達成したものの、それ以外のブランドはすべてマイナス。

そのうち、2月10日に新型ヤリスを発売したトヨタが同5.9%減の12万3899台、SKYACTIV-X搭載車の販売をスタートさせたマツダが同9.5%減の1万4913台、前年の落ち込みが大きかったことに加えて新車の販売が比較的堅調に推移したスバルが同2.9%減の9407台と、1桁減で抑える。

一方、目立った新車のリリースがなかった日産は同22.3%減の3万2652台、新型フィットの発売が月半ばの2月14日だったホンダは同20.9%減の2万7961台、新車攻勢に一服感が出たスズキは同13.4%減の1万509台、レクサスは同22.7%減の4233台、三菱自は同20.7%減の3216台と、2桁の落ち込みとなった。

販売動向に関する業界団体の分析を確認しておこう。

今後の展望 3月は「厳しい状況」

2月期の登録車の新車販売動向に関して業界団体の関係者は、「昨年10月の消費増税から続く景気の先行き不安が消費マインドを押し下げたことに加え、新型コロナウイルスの感染拡大で販売店への客足が減ったことが、2月期の販売成績となって表れた」と分析。

「それでもトヨタ・ヤリスやホンダ・フィットなど一部車種での新型車効果もあり、マイナス幅は前月の前年同月比11.1%減から同10.7%減へと縮小した」と解説する。

トヨタ・ヤリス・ハイブリッドG(ブラック×シアンメタリック)。
トヨタ・ヤリス・ハイブリッドG(ブラック×シアンメタリック)。

今後の展開については、「新型コロナウイルスの感染拡大で外出を控える政策がとられているため、販売店への客足は鈍り、商談の成立が落ち込む傾向にある。景況感も悪化しており、ユーザーの消費マインドの低迷は続く見込み。例年、3月期は年度末の決算期で販売台数が伸びるのだが、今年は厳しい状況になりそうだ」と説明。

「中国から日本に部品を納入するサプライヤーの生産遅滞も懸念材料。日本自動車工業会と日本自動車部品工業会、そして経済産業省が新型コロナウイルス対策検討自動車協議会を立ち上げているので、その効果を期待したい」と指摘した。

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