【速度世界記録更新に向けて】ブラッドハウンドLSRの挑戦 目指すは4桁マイル? 中編

公開 : 2020.03.21 20:50

エンジンマッピングは地上用

「地上を移動する際に使用するマッピングでは、最初はごくわずかなパワーしか発揮されません。続いて離陸に向けアクセル開度に応じてより多くのパワーを発揮するようになります」

「飛行用としてよりリニアな出力特性を持つ別のマッピングも用意されていますが、われわれは出力特性がリニアではないほうのエンジンマッピングを採用しています」

ブラッドハウンドLSRの挑戦
ブラッドハウンドLSRの挑戦

160km/h以上に達すると、グリーンはジェットのアフターバーナーを使うが、「ここまでくると、アクセル開度に応じた出力特性など必要ありません。こうした条件ではほとんど使用することがないからです」

「こうした条件」のなかには昨年11月に行った速度1000km/h以下での走行も含まれていた。

路面状況がほとんど問題とはならなかった一方、横風などの気象条件には悩まされている。

ブラッドハウンドは、幅の狭い2基のエンジンを搭載するというその設計によって、「比較的背の高いマシン」になっているグリーンは言う。

「そのため重心位置が極めて高く、静止状態でのロール(突風などによるものだ)によって、車両が大きく傾くことになります」

「動的なロール(ステアリング入力によるものだ)もまた、通常のクルマと同じようにこのクルマのボディに傾きを与えます。そして、その双方が通常の速度記録を狙うようなマシンよりも大きいのです」

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