【なぜ?】ルノー生産拠点の閉鎖 報道が増えた背景 アルピーヌの工場、生き残ると考えるワケ

2020.05.27

サマリー

ルノーはフランス国内で4か所の工場閉鎖を検討中であると報じられました。本当でしょうか? なぜ今なのでしょうか? 背景として、上層部の入れ替わりが考えられます。引き当てた融資の使い途が、注目される時です。

もくじ

ファンは気になるアルピーヌのゆくえ
工場閉鎖の話題、観測気球の可能性
アルピーヌ/工場 生き残ると考えるワケ
工場閉鎖の話題が報じられた背景

ファンは気になるアルピーヌのゆくえ

text:Kazuhiro Nanyo(南陽一浩)

5月28、29日と、日産とルノーが決算発表を控えた直前の27日に、ルノー・日産・三菱のアライアンス記者会見が行われた。

それは中期の新戦略として「リーダー/フォロワー」をキーに、プラットフォームやコンポーネント共通化からまた一歩、アライアンス強化に踏み込むというものだ。

アルピーヌA110
アルピーヌA110    ルノー

3社それぞれが強い分野を他2社が活かし、プロダクト開発と生産のリソースを集約することで、より競争力と収益性を高めるという。

具体的には、自動運転や中国市場対応は日産、EVアーキテクチャ含む小型車プラットフォームはルノー、PHEVは三菱といったところだ。

「リーダー/フォロワーの新戦略で、A110のような単独プラットフォームのモデルをどう位置づけるか?」

「新戦略による開発の効率化は、生産拠点の統廃合を伴うか?」

といった質問を、ウェブ会見なので日仏英語でポストし続けた。

が、各国の経済紙の質問に阻まれたか、回答は得られなかった。

工場閉鎖の話題、観測気球の可能性

新戦略に異を唱えはしないが意地悪く見れば、火の出るような決算発表の場を避けて、先手を打った感は否めない。

なぜなら先週、ルノーはフランス国内で4か所の工場閉鎖を検討中であると、報じられた。

ディエップ工場。新型アルピーヌA110のために整えられた生産ラインを3年前の2017年初頭より稼働中。
ディエップ工場。新型アルピーヌA110のために整えられた生産ラインを3年前の2017年初頭より稼働中。    ルノー

名指しされた4つの工場には、2017年に復活したばかり、アルピーヌのディエップ工場も含まれていたのだ。

メイド・イン・フランスの象徴になりやすいアルピーヌの件は、15%の大株主であるフランス政府や労働組合を巻き込んで、社会紛争の様相を呈している。

とはいえ先に結論をいってしまえば、カルロス・ゴーン事件以降のルノーは、大がかりな経営改革は必要としているが、今回の工場閉鎖の話題は観測気球の可能性が強い。

つまりルノーと政府や労働組合との調整が今後、荒れ模様ながらも進み、生産拠点の構造的集約や整理は泥沼ながらも行われ、アルピーヌとディエップ工場はおそらく生き残るのではないかと考えられる。

その理由と背景は、こうだ。

 
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