【なぜ】フェラーリ288GTO、海外オークションの人気に変化 高値安定も、気になるトレンドが

2020.06.11

サマリー

「フェラーリ288GTO」の人気に変化が…。世界のコレクターズカー・オークションを80年代から追いかけている上野和秀さんが、気になるトレンドを解説。エンツォ、F50の存在が関わっていました。

もくじ

グループB計画のベース プレミアム・フェラーリの始祖
日本上陸は約30台 バブル後は3500万円に
エンツォ、F50が上昇 なぜ?

グループB計画のベース プレミアム・フェラーリの始祖

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:RM Sotheby’s

ラ フェラーリに至るフェラーリ・プレミアムモデルの原点となったのが、1985年に登場した「288GTO」だ。

エンツォ・フェラーリの命でグループBレースに挑むために、ホモロゲートを取得すべく義務最低生産台数の200台が作られる計画だった。しかしレースが開かれず活躍の場を失う。

バブル期の日本ではF40ほど評価されなかった288GTOだが、その姿は流麗で美しい。
バブル期の日本ではF40ほど評価されなかった288GTOだが、その姿は流麗で美しい。    RM Sotheby’s

一方で、フェラーリ・コレクターの間では久しぶりのレース用ベース車両ということで大人気となる。

世界中から注文が殺到し、当初200台の予定だったものが最終的に272台も作られることに。

余談だが、正式なモデル名は数字を含まない「GTO」となる。250GTOと区別するため自然発生的に「288GTO」と呼ばれるようになった。

日本上陸は約30台 バブル後は3500万円に

日本に正規輸入された288GTOは、御殿場の旧フェラーリ美術館に納車された1台だけで、このほかは並行輸入で上陸している。

90年代初頭のバブル期は、分かり易いスタイルのF40が2億5000万まで上がったの対し、玄人好みの288GTOはあまり注目されなかった。

バブル崩壊後は3500万円ほどで販売されていた時期も。現在は億超えの人気車に。
バブル崩壊後は3500万円ほどで販売されていた時期も。現在は億超えの人気車に。    RM Sotheby’s

ちなみに288GTOは、筆者の調査によれば日本で約30台が確認されている。しかし、近年のコレクターズカー・バブル前に日本での価格が為替レートも含めて割安だったことから、欧米のブローカーの目に留まり、かなりの数が流出してしまった。

この海外流失では、288GTOに限らずF40、エンツォ、割安だったフェラーリ人気モデルをはじめ、ポルシェ、ランボルギーニなどのアイテムカーがごっそり持って行かれてしまう。国内に残るのは僅かになってしまった。

90年代のバブル後には、288GTOは3500万円ほどで販売されていた。それが、21世紀に入ると“億車”の仲間入りをする。

大きく動いたのが2014年からのコレクターズカー・バブルで、同年1月のRMサザビーズ・アリゾナ・オークションでは3億2175万円を記録。

しかし相場のバブルは続かず、2016年8月のボナムス・クエイルロッジでは、2億1120万円で底を打つ。

 
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