2024年版 レスポンスも音も「感動的」な最新スーパーカー 11選 性能とデザインで頂点を争う

公開 : 2024.05.25 18:05

見た目だけではなく、性能とサウンドを高次元で実現したスーパーカー。快適性や質感などさまざまな観点から特に優れた最新モデルを11台紹介する。

幅広い能力を持つ現代のスーパーカー

動力性能、サウンド、デザイン、質感、快適性など、さまざまな観点から特に優れたスーパーカーを11台紹介する。

30年ほど前は、パワフルなミドシップエンジンを搭載したスーパーカーを見かけることは稀だったが、今日ではサーキット以外でも頻繁に目にするようになった。

速さだけでなく、快適性やサウンドも優れている11台を紹介する。
速さだけでなく、快適性やサウンドも優れている11台を紹介する。

「スーパーカー」の定義はやや流動的で曖昧だが、基本的には、エキゾチックで特異な外観と、他を圧倒するパフォーマンスとハンドリングを持ち、郊外の一戸建てと同じくらいの価格で販売されるもの……と考えていいだろう。真の億万長者しか買えないような数億円単位のハイパーカーは別の機会に取り上げたい。

近年のスーパーカーは、純粋なガソリンエンジン車からプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)まであらゆるモデルが混在している。エンジン自体のレイアウトも驚くほど多様で、V6ターボ、自然吸気V10、フラットプレーン・クランクV8などが競い合っている。

加えて、能力の「幅」も必要だ。多くのオーナーは天気の良い日や休日以外にも使いたいと考えているため、ある程度は日常的に使えるものでなければならない。

1. フェラーリ296 GTB

長所:唯一無二にして自由自在なハンドリング、瞬時の加速力、技術面での魅力
短所:公道ではやや速すぎる、硬すぎると感じることがある

純粋なミドエンジン車であるF8トリブートの終焉を心配するフェラーリファンも少なからずいた。PHEVに置き換われば、先代の面影はなくなるに違いない……と。しかし、実際にはそんなことはなかった。

1. フェラーリ296 GTB
1. フェラーリ296 GTB

SF90ストラダーレは猛烈な速さを誇るが、ちょっとトゲのあるキャラクターで、フェラーリの試行錯誤を象徴していた。一方、より小型で価格も低い296 GTBは、センセーショナルなほどよくできている。あまりの出来栄えに、マラネロの人たちが何か勘違いしているのではないかと心配になるほどだ。

このクルマの心臓部には新開発の3.0L V6ツインターボエンジンが搭載され、最高出力166psの電気モーターと組み合わされることで合計出力830psという驚異的なパワーを発揮する。ご想像通り、パフォーマンスは容赦なく、荒々しくセンセーショナルで、さらに電気のみの航続距離は25kmと謳われている。

重要なことに、エンジンのフィーリングとサウンドは他のどのモデルにも負けない特別なものであり、あらゆる入力に熱意をもって反応し、12気筒と錯覚させるような咆哮を聞かせてくれる。

さらに驚くべきは、これほどのパワーとポテンシャルを持つクルマでありながら、非常に親しみやすく魅力的なものに仕上がっているということだ。トレードマークであるクイックなステアリングは、まだ少々過剰な部分もあるかもしれないが、コーナー中盤のバランス、コントロール性、安定性には目を見張るものがある。

296 GTBは、ただひたすらに「頂点」を追ったマシンなのだ。運転支援システムやさまざまなドライブモードが満載されているが、常にナチュラルで、ドライバーの側にいるように感じられる。

驚くべきスーパーカーであり、電動化が必ずしもドライバーの感動を減らすわけでないことを示す1台だ。

記事に関わった人々

  • ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事