フォルクスワーゲン・ポロ・ブルーGT DSG

公開 : 2015.01.19 23:40  更新 : 2017.05.29 18:57

■どんなクルマ?

現代のクルマづくりにおいて、多くのメーカーが重要視しているのは、’動力性能’ と ’経済性’ の両立である。

あまりにケチケチとしすぎるがゆえに速く走れなかったり、あるいは速さを追い求めすぎてガソリンがみるみるうちに減っていっては、当然ながら広く大衆に受け入れられる良品として成りたたないのだ。

だからこそ、多くのメーカーはハイブリッド・システムの開発に心血を注いで取り組んでいる。そんななか ”もっとコンベンショナルな方法で双方を両立できないものか?” とフォルクスワーゲンは考えた。

その結果生まれたクルマが、本項でテストするポロ・ブルーGTである。単刀直入に言ってしまえば、現在展開されるモデル・レンジのなかでもっともパワフルなポロGTIのデチューン版だ。

モデル名の ’ブルー’ はブルーモーションからきており、シリンダー・ディアクティベーションやスタート-ストップ・システムを含む、いわゆるグリーンあるいはエコの類のイメージに繋がることを目的としたのだそうだ。

とは言うものの、それなり動力性能はきちんと確保しており0-100km/hタイムは7.8秒、最高速度は220km/h、CO2排出量は108g/kmをマークする。DSGを組み合わせることにより、気をつけて運転すれば21.3km/ℓに到達するのだそうだ。

これを見るかぎり、なかなかの優等生ぶりが期待できそうではあるけれど、あくまで公表値は公表値なのだから現実的にどのような完成度なのかを探っていくことにしよう。

■どんな感じ?

搭載するのは、新しく、よりパワフルな1.4ℓガソリン・ユニット。最高出力は150ps、最大トルクは25.4kg-mとなる。わずかながらターボ・ラグを看取ことがあったけれど、1500rpmから上の牽引力はなかなかのもので、レッドラインまで極めてリニアに回っていく。

フォードフィエスタSTやミニ・クーパーのように、勇ましい音をあげることはないけれど、その代わりにどの回転域でもスムーズで洗練された回転マナーを披露してくれる。

7速のDSGの完成度もかなりのもので、マニュアル・モード時の変速時間は光速度を思わせるほど速く、またオートマティック・モードに切り替えれば、アップ/ダウン・シフトともにするりとギアを変えてくれる。

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