真面目さと耐久性が売り! 新型 スバル・フォレスターへ英国試乗 タッチモニター獲得 強みは不変

公開 : 2024.10.17 19:05

安全性や耐久性、能力の高さが評価されるフォレスターが6代目へ一新 縦に長いタッチモニター獲得 静かで上質なエンジンに四輪駆動の頼もしさ 滑らかなステアリング 英編集部が評価

安全性や耐久性、能力の高さが評価されている

6代目へモデルチェンジした、スバルフォレスター。英国市場では、5代目の在庫がなくなった時点で、新世代へバトンタッチするらしい。この記事をまとめている2024年10月時点では、まだ現行型が選べるようだ。

フォレスターを代々乗り継いでいる人は、安全性や耐久性、能力の高さを評価しているとスバルは説明する。同社も、そうあることを目指している。わかりやすい魅力とはいいにくく、ユーザーの多くが若年層ではないことも認めている。

スバル・フォレスター(海外仕様)
スバル・フォレスター(海外仕様)

いずれにしても、堅牢なことは間違いない。実際、スバルによるとアメリカでは過去10年に約160万台が売れているが、150万台は現役だとか。

フォレスターは、トヨタRAV4日産エクストレイルなどに並ぶ、中型のクロスオーバー。全長は4655mm、全幅が1828mm、全高は1730mmとなる。5代目から僅かに長く、広くなった。

とはいえ、英国や日本のように狭い道が多い土地でも、乗りやすいサイズには収まっている。最低地上高は220mmで変わりない。ユーザーの8割以上が地方に住んでいるという統計を考えれば、必須の数字といえるだろう。

スタイリングには機能的な特徴が多い。細身のフロントピラーや三角窓付きの大きなサイドガラス、低いショルダーラインなどは、運転のしやすさを考えたもの。すれ違いで路肩へ寄せる時も、ボディの角を把握しやすい。同時に、開放的な車内も生んでいる。

セクシーな姿ではない。しかし、実直な雰囲気が筆者は好きだ。

縦に長いタッチモニター獲得 最高出力は136psに

基礎骨格とするのは、スバル・グローバル・プラットフォームの進化版。構造用接着剤の塗布量は、5代目の8mから27mへ増え、ねじり剛性は10%強化された。細部の見直しで、軽量化も図られている。

運転席へ座ってみると、高めの座面と背中が起きた運転姿勢、広いガラスエリアで、視界は良好。後席側と荷室の空間も、見た目以上に広い。内装の素材は、全体的に上質。目立ってチープに思える部分はないだろう。

スバル・フォレスター(海外仕様)
スバル・フォレスター(海外仕様)

6代目で目新しいアイテムが、ダッシュボード上の縦に長いタッチモニター。ライバルと肩を並べる、デジタル技術が実装された。

それでいて、エアコンなど主な車載機能には、実際に触れられるハードスイッチが残されている。タッチモニターへ描かれるアイコンも大きい。オシャレな印象はないかもしれないが、決して悪いデザインではない。

英国仕様のパワートレインは、基本的に5代目のキャリーオーバー。2.0L 4気筒水平対向ガソリンエンジンに、16psの電気モーターが組み合わされた、e-ボクサーと呼ばれるマイルド・ハイブリッドの一択だ。

トランスミッションは、7速オートマティック。四輪駆動なことは、いうまでもない。

最高出力は排気ガス規制などに伴い、150psから136psへ落ちている。しかし、最大トルク18.4kg-mのエンジンを、6.4kg-mの電気モーターがアシストするため、充分に活発。最大牽引重量は、1870kgがうたわれる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事