2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のステーションワゴン 10選 必要なものをすべて揃えたクルマ

公開 : 2025.04.26 18:25

実用性、運転のしやすさ、コストパフォーマンスなど、さまざまな観点からAUTOCAR英国編集部イチオシの「ステーションワゴン」を10台紹介します。広くて経済的、走りも楽しめる万能なクルマと言えるかもしれません。

今こそ改めて注目したい万能ワゴン

多用途性、使い勝手の良さ、デザインの魅力、走行性能など、さまざまな観点から特に優れた10台のステーションワゴンをAUTOCAR英国編集部が厳選した。

ファミリーカーとしてSUVが注目を集める一方で、ステーションワゴンも依然として人気を保っている。

全方位で「スキ」のないステーションワゴン。特に優れた10台を厳選する。
全方位で「スキ」のないステーションワゴン。特に優れた10台を厳選する。

SUVの多用途性とセダンのドライビングダイナミクスを併せ持ち、多くの人が、SUVよりも「必要なすべてが揃ったクルマ」であると主張している。

現在のステーションワゴンは非常に多様化しており、サイズ、性能、機能性において無限の選択肢がある。

シンプルで燃費の良いディーゼルエンジン車から、スタイルにこだわったシューティングブレークまで、あらゆるクルマが揃っている。フォルクスワーゲンアウディBMWなどのブランドから、EVのステーションワゴンも続々と発売されている。

快適な乗り心地、優れた経済性、スーパーカーにも引けを取らないパフォーマンスやハンドリングなど、さまざまな条件や予算に合う1台が見つかるはずだ。

AUTOCAR英国編集部がトップに選んだのは、チェコの自動車メーカーでフォルクスワーゲン・グループ傘下のスコダが発売したスパーブだ。広々とした車内空間、多様なパワートレインラインナップ、そしてダイナミックな走りを実現し、ロードテスト(公道試乗)ではほぼ文句なしの5つ星評価を獲得した。

他にも検討に値するライバル車はたくさんある。ステーションワゴンに興味がある方は、ぜひ読み進めてほしい。

(翻訳者注:各モデルの装備や価格は英国仕様に準じます)

1. スコダ・スパーブ

デザイン:10点 インテリア:10点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:9点
長所:パワートレインの選択肢が豊富 インテリアは心地よく使いやすい PHEVの優れた電気走行距離
短所:低速走行時の乗り心地はやや硬い デュアルクラッチの挙動が時折ぎこちない インテリアの質感はいまいち
最適な用途:日常の足

チェコの自動車メーカーであるスコダが販売する『スパーブ(Superb)』は、大柄で保守的なステーションワゴンだ。フォルクスワーゲン・グループのハードウェアとソフトウェアを活用し、手頃な価格で、使い勝手の良い非常に魅力的なクルマに仕上がっている。

1. スコダ・スパーブ
1. スコダ・スパーブ

「スコダは、現在のライバルのほとんどに勝る、典型的なステーションワゴンを作り出した」
――イリヤ・バプラート、ロードテスター(AUTOCAR英国編集部)

第4世代となる現行型スパーブは、先代モデルと同様、実用性、多用途性、快適性、扱いやすさを重視しつつ、車内空間がさらに広くなり、燃費も向上している。ボディタイプとしてはセダン(ハッチバック)とステーションワゴンの2種類があり、後者は『エステート』と呼ばれる。

フォルクスワーゲン・パサートと同じMQB Evoプラットフォームを採用しており、トランク容量は690Lで、60/40分割可倒式の後部座席をフラットに折りたたんだ状態では1920Lに拡大できる。

PHEVモデルでは、25.7kWhの大型バッテリーがトランクフロアの下に格納されるため、トランク容量は510Lに減少する。その分、電気のみでの走行可能距離は135kmと印象的なものだ。

マイルドハイブリッド付き1.5Lガソリンエンジンもあるが、魅力的なのは2.0Lディーゼルだ。静かでよく働き、燃費もいい。

欧州ではディーゼル車の市場シェアが縮小の一途をたどっているが、長距離を走ったり、高い牽引能力を必要としたりする人々のことをしっかりと考えたスコダには敬意を評したい。

スパーブは、特別スポーティなわけでも、飛び抜けて快適なわけでもないが、その2つの要素をうまくバランスさせている。長いボディはしっかりと制御され、コーナリングでサスペンションに負荷をかけるとステアリングに重みが加わり、路面追従性に十分な自信を与えてくれる。

また、標準仕様車は低速域での乗り心地の繊細さに欠けるが、オプションのDCCアダプティブ・ダンパー装着車では、よりしなやかで、上級モデルにふさわしい乗り心地を実現している。

記事に関わった人々

  • イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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