BMW i3 第2回

公開 : 2015.04.14 21:55  更新 : 2017.05.22 13:54

3月28日
今日は初めての遠出。甲府まで約100kmの距離を走る。走りきってしまえば、実家には充電スポットが用意されているので、何の問題も無い。この日の朝の時点での走行可能距離は180km程度だった。中央道は渋滞もなくスムーズに流れていて、エンジン音が僅かにする以外は静かな室内で、実に安楽な走行である。甲府まで正確には113kmの距離を走り、到着後、すぐに充電開始。今度はフロントリッド内の普通充電用のコネクタで充電する。充電中は、リッドが完全に閉まらなくなるように、ロックをかけることができるので、仮に雨が降る、などの悪天候でも問題なく充電ができる。今回は100km強の走行だったので、途中の充電は考えなかったが、もし、仮に長野方面まで200〜250kmを走るとなれば、談合坂サービスエリアでの急速充電か、双葉サービスエリア辺りでの燃料給油が必要になるだろう。当初、5.5km/kwh程度であった電費は次第に良くなり、現在は5.7km/kwhとなっている。

3月29日
今日は良く晴れているので、いつもの昇仙峡ラインのワインディングに向かう。上りのヘアピンなどでも、モーターの分厚いトルクでグイグイと加速してゆき、異次元の感覚だ。ステアリングは非常にクイックで、且つロールが少なく正にゴーカートのようなイメージでコーナリングできる。但し、思いっきり楽しんでしまうとあまりの横Gで、助手席からはブーイングの嵐となるだろう。この日の走行は60km程度。夜にはすぐにチャージをして満充電に。やはり、家で充電だと不安は無い。

4月1日
昨日、甲府より帰京。今朝は取材で、横浜にある某ディーラーへ。ここはBMWのサービスが併設されているので、早速、充電を依頼。約4時間の充電で、98%まで復帰した。高速道路の使用が多くなってきたので、電費は更に向上し、5.9km/kwhになった。ハイオクガソリンは6.49ℓの給油である。漸く、家のガレージに、アースつきのコンセントが完成した。100Vと200Vの両方で、このi3の場合は200Vが使用可能だ。これで、東京でも充電ジプシーからは解放され、やっと普通のEV生活になることができた。もうひとつのトピックはこの日、都内で、車高155cmまでしか入らないタワーパーキングに入れたことである。この車高は、BMWジャパンの苦心の結果であり、アンテナを外すだけで難なく入ってしまう。

4月3日
昨日は、御殿場を経由して再び甲府へ。約160kmの走行だったので、到着時には、ガソリン、電気共にかなり寂しい残量であったが、このクルマを借り出した当初と比べ、充電状態保持のタイミングも含め、使い勝手もよく判ってきたので、不安は何もなかった。到着した後はすぐに充電を開始し、今朝、ガソリンも満タンにした。全てが満タン時の走行可能距離はEVで108km、レンジエクステンダーで114kmとなり、計222kmとなった。ただひとつ、チョンボを犯してしまったのは、充電終了後、フロントボンネットのロックを解除しないまま閉めようとしたため、プラスティックのステーが折れてしまったことである。正にうっかりミスだが、このクルマの購入者は注意が必要だ。

4月7日
2週間のレポートも今日で終了。今回の試乗の総括をすると、全行程で、1148kmを走り、平均電費は5.9km/kwhとなった。掛かった費用は、日産のディーラーで2回急速充電した費用、1080円と、ハイオクのガソリン代を合計しても4000円程度で、仮に10km/ℓ程度のクルマで同じ距離を走るとすると、約4分の1の費用で済んだ事になる。いざ、このクルマとお別れとなると、強烈な回生ブレーキによる減速感や、クイックこの上ないステアリングの感触などのフィーリングが忘れがたくなっているのに気付く。

基本的に、このi3のようなクルマはシティコミューターとしての使用が一番望ましいのだが、今回の試乗で、ロングドライブも全く問題無いことが証明された。BMWが新時代に先駆けて開発したi3は全ての面で、斬新で面白いクルマであると再認識した2週間であったのである。

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