第7世代BMW 5シリーズの最新スペック&フォト

公開 : 2016.01.09 22:50  更新 : 2017.12.14 12:31

第7世代となるBMW 5シリーズは、今年の後半にデビューする予定だが、その公開を控えて、エンジニアリング開発と耐久性テストの最終段階に入った。英国での販売は2017年前半からの予定で、このデトロイトで発表される新しいメルセデス・ベンツEクラスジャガーXF、アウディA8などのライバルとなる。

特徴的なのは、現行モデルよりも幅広いパワートレインを持つということ。そのラインナップには、ガソリン・エンジン・ベースのプラグイン・ハイブリッドも含まれる。関係筋によれば、このプラグイン・ハイブリッドは32km程度のモーターのみでの航続距離を持つという。

新しい5シリーズに、コンベンショナルな12Vではなく48Vのエレクトリカル・アーキテクチャーを採用するという決定は、将来的に自動運転システムを採用する際には大きなメリットとなる。決められた速度までハンドオフで加速したり、より洗練された衝突防止システム、完全に自動化されるブレーキなどの採用が見込まれる。

また、新しい7シリーズにも採用された、よりコネクチビティが向上した第5世代のiDriveも搭載される。これは、タッチ・スクリーン機能を持たせたスマートフォンにも似たタッチパッドがセンター・コンソールにレイアウトされるもので、3次元センサーによるジェスチャー・コントロールも有する。更に音声認識も搭載される。

デビュー後7年を経た現行モデルと同様、簿ぢは3タイプが用意される予定。コードネーム、G30のサルーン、G31のツーリング、そしてG32のGTだ。GTは大きなリア・ハッチを持つリフトバック・スタイルが継承されるが、BMWの関係筋によれば、よりエレガントなデザインに進化しているという。

サルーンは、この3つのボディの内では最も早く2016年の第3四半期に開催されるパリ・モーターショーでのデビューが予定されている。ツーリンングは2017年のジュネーブ、そしてGTは2017年のフランクフルト・モーターショーでのデビューを予定しているが、このリリース・デイトはまだ確定したものではないという。

最新のスクープ・ショットからは、2013年のイタリアで行われたヴィラ・デステ・コンクール・デレガンスに登場したピニンファリーナ・グラン・ルッソ・クーペ・コンセプトから多くのデザイン・キューを受け継いているものと推測される。しかし、その伝統的な3ボックス・スタイルは堅持される。とはいうものの、現行モデルよりもより傾斜のきついリア・ウインドーとトランクによる滑らかなプロフィールによって、一段とスタイリッシュになっている。

エアロダイナミクスを追求した結果、7シリーズにも採用されている自動シャッター式のルーバーの付いたキドニー・グリルも新しい5シリーズに持ち越される。また、オプションとはなるが、レーザー・ヘッドランプも設定される模様。サイド・ビューはよりはっきりとしたショルダー・ラインが特徴で、リアはより上級のモデルに使用されるOLEDテール・ランプを持つ。

基本的なスタイル・パッケージは7シリーズと同様5つ。スタンダード、スポーツ、ピュア・エクセレンス、Mスポーツ、インディビデュアルとなる。

プラットフォームは、7シリーズにも採用されたOKLが使用される。カーボンファイバー、アルミニウム、マグネシウム、高張力鋼板を組み合わせた素材で形作られ、新しい5シリーズにおいては100kgの軽量化に繋がっているという。520iでは1595kg程度になる模様。

インテリアには、高解像度のデジタル・インストルメントと独立したインフォテインメント・モニターを持つ。マルチファンクション・ステアリング、スイッチギアそして素材なおでゃ、7シリーズと基本同一のデザイン・アーキテクチャーが採用される。

新しい5シリーズに関して、BMWは、特に快適性と洗練性の向上を強調したいようだ。フロント・シートはクッションも含めてソフトになり、ボディ・シェルはより外部の音を遮断する工夫がされているという。

エンジン・ラインナップは、最新の2.0ℓ4気筒であるB47ディーゼル、B48ガソリンがメイン・ストリーム。また最近公開された3.0ℓ6気筒のB57ディーゼルとB58ガソリンもラインナップされる。

最新の750iに搭載される450psを発揮する4.4ℓV8ガソリンも設定され、ディーゼルの最高峰としては391ps、75.3kg-mを発揮するクワット・ターボを備えるB57も用意される。

また330e、740e、X5 xDrive40eに搭載されるガソリン・エンジン・ベースのプラグイン・ハイブリッドもラインナップされる。2.0ℓ4気筒エンジンとモーターとを組み合わせたパワーユニットを持ち、最高32kmのゼロ・エミッション走行が可能だ。

5シリーズのフラッグシップは言うまでもなくM5になる。2017年のジュネーブ・モーターショーでの公開を予定しており、そのエンジンには現行の4.4ℓV8のより強化したものが搭載されるころになるだろう。

新しい5シリーズに搭載されるトランスミッションは、6速マニュアルか9速オートマティック。但し、M5のみは7速デュアル・クラッチとなる。またM5と幾つかのグレードについてはオプションとして4WDが設定されることとなる。

BMWにとって重要なポイントのひとつが、新しい5シリーズにクラストップの燃費とエミッションを持たせることにある。そのためのボディ・ウエイトの削減と9速オートマティック・トランスミッションの採用なのだ。クオリティ、実用性、テクノロジー、合理性などについては現行の5シリーズでも高いレベルにあるので、それを維持すればよい。それにプラスして燃費とエミッションという2つの課題が求められているのである。

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