フォルクスワーゲン・ザ・ビートルR-Line

公開 : 2016.11.09 05:58  更新 : 2017.05.29 18:56

■どんな感じ?

ザ・ビートルR-Lineは1.4ℓエンジン搭載モデル。従来の1.2ℓと2ℓの間に追加されたモデルである。1.4ℓエンジンは厳密にいうと初めてでない。限定車として2016年初夏に発売された「ザ・ビートル・デューン」がある。それと同じエンジンが今回搭載された。

最高出力は110kW(150ps)、最大トルクは250Nm。組み合わされる変速機は7段DSG(ツインクラッチ)となる。パワートレインはザ・ビートル・デューンと同一のものだ。「今まで(1.2ℓモデル)よりもパワフルな走りをお楽しみいただける」(フォルクスワーゲングループ ジャパン)と謳われるザ・ビートルR-Line 。たしかに1.2ℓ版は71kW(101ps)と175Nmだから、数値の上で比較してもだいぶ差がある。

はたして実際の印象は、中庸を得たモデルと言うことが出来る。べつの言い方をすると1.2ℓの弱点をカバーしているのだ。そもそも1.2ℓでもいったん流れに乗るとしっかり走るところにもってきてトルクが上乗せされたぶん、力がたっぷり増している。発進加速は体感的にぐっと力強くなり、追い越しなどの際の中間加速でも前輪が車体を引っ張ってくれるかんじがある。ようするにきびきび感が増しているのだ。あきらかにエンジン排気量で200ccの差は大きいといえる。

力強さが増したところが最大のメリットだ。ザ・ビートルR-Lineを体験したあとザ・ビートル・ベースあるいはデザインといった1.2ℓ車に乗り換えると、トルク差の大きさを体感する。パサートやゴルフで実力証明ずみの1.4ℓDOHC4バルブ・エンジンなのでザ・ビートルにも不足はまったくないかんじだ。1.2ℓのザ・ビートル・ベースの234.9万円に対してザ・ビートルR-Lineの価格は294.5万円。毎日ストレスなく使っているうちにこの金額差も妥当なものと思うようになるのではないだろうか。


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