マツダ・ロードスターRF VS

公開 : 2016.11.10 05:55  更新 : 2017.05.29 19:12

さて、少しメカニカルな面にも触れておこう。SKYACTIV-G 2.0ユニットは、110kgほど重くなったボディに対してもそのパワー・アップ分でお釣りがくるほどの動力性能をロードスターに与えている。特に、中低速でのトルク感の向上は、排気量が33%もアップされたのだから誰もが実感できるもの。最高出力の発生回転数が1000rpm落ちた分、エンジンの吹け上がりなどの軽快感はすこし削がれたようだが、それでもまだまだ軽快なユニットだ。パワー・デリバリーはスムーズなまま。また、足まわりもソフトトップ・モデルよりもジェントルなタッチで、街中や高速クルージングでは明らかにRFのほうが落ち着きが良い。

それでも、ステアリングの初期応答性といったロードスターの命とも言える「人馬一体」感が少なくなったというわけではないから安心してほしい。今回試乗したのはVSグレードであり、スポーティ・グレードのRSではなかったが、このVSグレードのサスペンションの味付けがベスト・チョイスだと容易に想像ができた。また、トランスミッションも6ATと6MTの2つが用意されるが、6ATでもパドル・シフトを備える上に、その出来は非常に良いものであるから、敢えて6MTをチョイスする必要を感じなかった。3ペダルを操る楽しみもあるかもしれないが、おそらく普通のドライバーが乗る分には6ATの方が速いに違いない。

そして、クローズドの状態での室内の静粛性についても不満はまったくなかった。さすがにソフトトップ・モデルの幌を閉めた状態とは比べものにならない。ボディ剛性についても、問題はなしとしたい。

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