発表前のEクラス・クーペ、テスト走行に同乗

公開 : 2016.12.08 04:55  更新 : 2017.06.01 00:33

年明けのデトロイト・モーターショーで世界初公開されるメルセデス・ベンツEクラス・クーペ。そのプレ・プロダクション段階の開発テストに同行することができた。ステアリングを握るのはテストを取りまとめるピーター・コルブで、わたしが助手席へ同乗することを彼は快く引き受けてくれた。

標高2500mという高地のクローズドコースを舞台にした数kmのテストに参加したが、先代よりもバランスに優れた仕上がりはステアリングを握らずとも目に見えて判断できた。

試乗車はE400クーペという北米向けの主要グレードだが、英国には導入予定のないモデルである。3.0ℓV6のM276ツインターボ・ガソリンエンジンは、最高出力332ps/5250rpm、最大トルク48.9kg-m/1200-4000rpmというスペックだ。

60度V6ユニットと4マティックの走り

ストレートの加速性能に不足はなく、それでいてComfortモードの振る舞いにはうっとりさせられるものがあった。トランスミッションは9速オートマティックで、試乗車のように4マティックをオプションで選択することもできる。普段はトルクの55%を後輪に届けるこのシステムは、60度のV型ユニットが生むパワーによりE400クーペを推し進めてゆく。回転を高めても囁くほどの残響しか感じさせないのは、クルマの懐の深さを伺わせる。

コーナーが連続するシチュエーションでコーブがSportモードに切り替えると、縦置きのV6に徐々に力がみなぎってゆく。しかし、ひび割れた路面のうえでも、美しいクーペはエグゾーストノートの迫力が増すくらいで、いたってスムーズに走り抜けるのだ。

コーブによるとEクラス・クーペの0-100km/h加速は5.0秒レベル、最高速度はリミッターで250km/hに制限するという。また彼は、9速オートマティックが標準装備となるが、E200クーペには6速マニュアルが用意されることも明かしてくれた。

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