ホンダのハイブリッドの今 アコードのシステムはどう変わった? なぜすごい?

2017.04.02

運転する愉しさはどのように進化した?

AUTOCAR:まずは新型アコードの改良点と特徴を教えて下さい。

金子:さらなる燃費向上と運転する愉しさを追求しています。その要となるのが、「SPORT HYBRID i-MMD」の改良で、システムの小型軽量化と性能向上を図りました。

具体的には、エンジンにはホンダ初の排熱回収ヒーティング・システムを採用することで、冷間時の燃費を向上しています。

走りを左右する駆動モーターは、改良ではなく、新開発に。これにより小型軽量化と出力向上の両立を実現。数値では、最大出力+15psの184ps、最大トルクは+0.8kg-mの32.1kg-mまで高められています。

さらにシステムを制御する高集積PCUと駆動バッテリー・ユニットIPCの小型軽量化も達成。結果的に、燃費消費率(JC08モード)は、従来比+1.6km/ℓの31.6km/ℓ(hybrid LX)を達成しています。

AUTOCAR:既に軽自動車並みの燃費をさらに良くしたのは驚きですね。ホンダのジェイドハイブリッドが25km/ℓ、フィット・ハイブリッドが36.4km/ℓであることを考えると、アコードの優秀さがより理解できます。

金子:システムの小型軽量化は、アコードの機能性も高めています。リア・シート後方に収めるIPUを小型化したことで、トランク容量を+28ℓの424ℓに。ゴルフ・バッグも+1個の4個まで収納できるようになりました。

 
AUTOCAR:運転する愉しさはどのように進化したのでしょうか?

金子:アクセル・レスポンスを高めるスポーツ・モードの新設。さらにアクセル・オフ時の減速度を4段階で調整できるホンダ初の減速セレクターを採用し、エンジン・ブレーキの効果が得られるようにしました。

このほか、ブレーキや電動ステアリング、サスペンションなども見直すことでハイブリッド車でもホンダらしい走りの良さが楽しめるように進化しています。もちろん、上級車らしい静粛性や乗り心地についても磨きました

AUTOCAR:最後にグレードの違いとアコードの魅力を教えてください。

金子:これまでと同じくLXとEXのふたつのグレードを設定しています。アコードらしいラグジュアリーさを求めるなら、エントリーのLXでも十分満足いただける内容となっています。

EXは、よりスポーティさを追求した仕様となっています。ですから、スポーツセダンを好む人にお薦めできます。アコードは、電動パワートレインらしいEV感覚の走りが魅力で、燃費も性能も抜群。ホンダらしいシステムに仕上がっています。それだけにもっと多くの人に、この走りを体験してほしいですね。

セダンらしい実用性の高さ、性能と燃費を高いレベルで両立させたツイン・モーターのハイブリッドシステムが生み出す、EV感覚の先進的な走り。

上品なデザインだけに、仕事からプライベートまでシーンを選ばぬ、使いやすさもある。もちろん、伝統的に走りも重視しているアコードだけに、ハイブリッドだからと走りをあきらめる必要もない。今の時代に相応しいセダンの形、それが新型アコードといえるだろう。


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