最速試乗 スバル最量販SUVを目指すXV 果たしてその実力は

公開 : 2017.04.14 11:50  更新 : 2017.05.29 18:41

SUVカテゴリーの新たなベンチマークになると明言する第3世代のスバルXV。また、スバルはこのXVをフォレスターに代わる最量販車種にしていくつもりだということです。だから、その開発には力が入っています。その力量を川島茂夫さんが確かめます。

  • XV 2.0i-S EyeSight(上)。

  • XV 1.6i-L EyeSight。

■どんなクルマ?

インプレッサの派生モデルから、XV独自制御のシャシー・チューニングへ

XVの初代と言うべきモデルは3代目インプレッサの派生車種として誕生した。最低地上高はインプレッサと変わらず、SUVモチーフのデコレーション・モデルと言うべき性格だった。しかし、専用のサス・チューニングが施され、インプレッサのスポーティな運転感覚を残しながら日常域での穏やかな乗り心地を両立していた。

2代目、つまり先代では「インプレッサ」が車名から抜け、「スバルXV」に変更。独立したモデルとして展開。ハード面ではインプレッサと姉妹車の関係にあるものの、最低地上高の増加など悪路対応力を向上。走行性能面でもクロスオーバーSUVらしい設計となった。

3代目となるのが新型である。基本コンセプトに変更はないが、スバル新世代プラットフォームの採用など母型となるインプレッサが大幅に刷新され、それに伴いXVも大きな進化を遂げている。

要約すれば以上のようになるのだが、XVのための設計変更は従前モデルとは段違いである。最低地上高の増加とロール・センターの補正などハードそのものの設計変更もそうだが、ハードが同じでも制御をXV専用にするなど独自性にこだわったチューニングも見所だ。

■どんな感じ?

取り回しのしやすさとジャスト・サイズなボディ

車体骨格や室内寸法設定はインプレッサと共通。つまり、居住性や積載性などのキャビン機能に変化はない。最低地上高の増加に伴い座面地上高が増加しているが、ミニバンやハイト系2BOX、一般的SUVと比較すれば低く、小柄な女性でも車外から直接シートにアクセスしやすい。腰を上げたり下ろす動作では、インプレッサより楽なくらいだ。都市部での用途にも手頃なサイズと相まって日常用途の使いやすい設計である。

立体駐車場を利用するユーザーには気になる全高も、ルーフ・レール/シャーク・フィン・アンテナ(オプション)を装着すると1595mmだが、標準状態では1550mmに抑えられSUV系のサイズ面のハンデはない。

やや揚げ足取り的な見方をするなら、高いアイ・ポイントによる見晴らしのよさ等をSUVに求めるユーザーにすれば、普通の乗用車と大差ない視界では無意味だ。

そう考えればXVは走行性能面のクロスオーバーSUVらしさを求める実践派のためのモデルなるが、そこは新型車の訴求点のひとつであもる。

200mmの最低地上高も踏破性のポイントだが、フォレスターに採用されているXモードの新規導入はXVのSUV要素を増加させている。

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