トヨタ・ハリアー2017年版 ハイブリッド/2.0ℓターボ試乗 レクサスNXとの棲み分けは?

公開 : 2017.07.28 16:40  更新 : 2021.01.28 18:15

■どんな感じ?

「スポーティさに欠けている」という声に

「スポーティさに欠けている」という声に応え、2ℓ直噴ターボ・モデルが新たに加わった。ようするにレクサスNX200tのパワーユニットを持ってきた。NX200tより最高出力が若干低められているのは自社プレミアムブランドへの気づかいということだろう。

最高出力は231ps/5200〜5600rpm、最大トルクは35.7kg-m/1650〜4000rpm。ぶ厚いトルクは同一で、車重1.7トンクラスgを走らせるのに不足はない。

駆動方式はFWDと電子制御の4WDの2種類ある。今回試乗したのはFWDモデルで、FWDにパワフルなターボ・エンジンのため、FWDならではのフィールが色濃い。ターボ過給によるトルク変動がもたらすステアリングへの影響だったり、急加速時のスナッチだったり……。

「パフォーマンスダンパー」なる、ボディの振動、変形を抑えるヤマハ製のパーツを前後に採用し、足回りも固められている。タイヤはハイブリッドと同じ235/55R18のBSエコピアなのに、乗り心地ははっきり硬い。

2.5ℓ+電気モーターのハイブリッドの印象は?

キビキビ感のある中型FWD車、ととらえられなくもないけれど、もしこれをホントにスポーティに走らせようとするならば(そういう需要があるかどうかは別にして)、レクサスNXの電子制御4WDシステムをもってくる必要がある、と思った。

2.5ℓ+電気モーターのハイブリッドは、パワーバンド・フィールの改善が図られている。なるほど、アクセル開度に対するリニア感が向上しており、内燃機関とモーターとの連携がよりスムーズになっていて、ブレーキのフィールを含め、ハイブリッドの違和感が薄まっている。

新型カムリ用に開発された新世代ではなくて、旧世代のハイブリッドだけれど、高回転まで回したときのエンジンの回り方に若干雑味があるぐらいで、特に不満というものが見出せない。

しなやかな乗り心地、やや高所からの視界のよさ、大人4人がゆったり乗れる居住空間と広い荷室、と初代以来20年も続いている美点はいまも色あせていない。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

トヨタ ハリアーの人気画像