すばらしきタルガの世界(3) ポルシェ911タルガ vs トライアンフTR5

公開 : 2017.09.01 20:20  更新 : 2017.09.08 14:25

すばらしきタルガの世界(3)です。タルガといえば、ポルシェとおっしゃるかたも多いかもしれませんね。しかしポルシェより5年早く、トライアンフは同様のコンセプトと生みだしていたのだそうです。

もくじ

ポルシェが選んだタルガという「手法」
トライアンフ ルーフの構造
サリートップ ふたつの効用
2台のスペック比較/もうひとつの選択肢

ポルシェが選んだタルガという「手法」

コンバーチブルはボディの補強で重量がかさむ。それを最小限にすべくポルシェが考案し、67年型911に導入したのがタルガトップだ。

74年までのサテン仕上げのステンレス製ロールバーなら、見栄えはさらに美しい。

初年度は樹脂製のリアウインドウをジッパーで開閉できるタイプだったが、翌年にはより文明的なガラス製リアウインドウがオプションで用意され、71年からそれが標準になった。

今回の取材車はジョン・ウィリアムズの73年型2.4Sタルガ。911のなかでも最も希少価値の高い1台だ。初めて右ハンドルで英国に輸入された49台のひとつであり、そのうち現存している6台のひとつでもある。

ポルシェ愛好家の彼も、6桁(10万ポンドの桁)の価格にはなかなか手を出せないでいたという。

「最初にこれを見たのは26年前のことです。当時のわたしの上司の愛車でした。21年かけて彼と交渉し、ようやく手に入れたんです。今は自宅の居間に同居していますよ!」

ポルシェが我々にもたらしたのは、タルガというスタイルと名前だけではない。

テンションを効かせて張ったビニール製トップを取り外すと、小さく畳んでフロントのラゲッジスペースに収納できる。これは特許技術だ。

しかし実はトライアンフがポルシェより5年早く、サリートップで同様のコンセプトを採用していた。

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