意外な結果に終わった「RMサザビーズ・ロンドン・オークション」

最終更新日:2017.09.20

オークションの “読み方” を学べる「オークション・リザルト」 今回は、イギリスで開かれたRMサザビーズ・ロンドン・オークションの結果を見てゆきましょう。そこには意外な結末が…

■もくじ

どんなオークション
「RMサザビーズ・ロンドン・オークション」とは
ポイント1 今回のロンドン・オークション その傾向は?

どんな車両が出品?
ポイント2 落札率は45%と低調
ポイント3 ポルシェ 4台のみ落札 売れたモデルは?
ポイント4 イギリスらしいトップ10
ポイント5 スカイラインGT-R登場

流札? 落札? リザルト一覧
「RMサザビーズ・ロンドン・オークション」リザルト一覧

どんなオークション?

「RMサザビーズ・ロンドン・オークション」とは

●2017.09.06 「RMサザビーズ・ロンドン・オークション」
オークションハウスのリーダーとして世界各地で開催するRMサザビーズ。そのイギリスにおいて定期的に開かれているのがロンドン・オークションだ。英国人の嗜好に合わせたRMサザビーズらしい車種が用意された。

text: Kazuhide Ueno(上野和秀) photo: photo: RM Sotheby’s Auctions/Jason J Bonello、Mathieu Bonnevie、Bernard Canonne、Simon Clay、Jason Dodd、Erik Fuller、Tom Gidden、Rowan Horncastle、Dirk de Jager、James Mann、Jack Passey、Scott Pattenden、Dom Romney、Tim Scott、Peter Seabrook、Peter Singhof、Chikako Yuasa、Tom Wood

 

ポイント1 今回のロンドン・オークション その傾向は?


オークション界のリーディング・カンパニーとしてワールドワイドに活躍するRMサザビーズが、イギリスで定期的に開催するのがロンドン・オークションである。テームズ川沿いにあるバッターシー・エヴォリューションを舞台に、中規模のオークションだが戦前のアストン マーティンアルヴィスから現代のスポーツモデルまで英国人の嗜好に合わせた幅広い車種を用意。予想落札額はRMサザビーズらしく全体的に高めだが、安い物件も存在した。

ロンドン・オークションで異彩を放ったのがデ・トマゾのデザイン確認用の原寸モデルだ。おなじみのグアラと計画だけに終わったヌウォーヴァ・パンテーラ・プロトタイプの原寸モデルが姿を見せた。車体だけの出品だったがグアラが60万円、ヌウォーヴァ・パンテーラは歴史的価値も高いことから275万円で落札されている。

どんな車両が出品?

ポイント2 落札率は45%と低調


昨年のロンドン・オークションの落札率は75.8%とまずまずだったが、14台用意されたポルシェは13台が落札され、7台用意されたフェラーリは6台、アストン マーティンは6台中4台が決まり、高額な車両が続々と落札されるという大成功を収めた。このような背景から、今年も夢よ再びということから、昨年に準じたラインナップで開催当日を迎えることになった。

9月初旬のイギリスはサロン・プライブ・コンクール・デレガンスが8月31日から9月2日まで行われ、8〜10日はグッドウッド・リヴァイヴァルが開かれるという趣味人にとっては忙しい時期だったことも災いしたようだ。あわせてコレクターズカー市場の冷え込みもくわわり落札率は45%と低調で、昨年の成功を再現すべく14台持ち込まれたポルシェは4台のみ落札という無残な結果に終わってしまった。このほかのアストン マーティンDB5やフェラーリF40などの高額車両も惨敗で、億を越えて落札されたのは僅か3台だけだった。

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