ロードテスト(9) スマート・フォーフォー ★★★★★☆☆☆☆☆

公開 : 2017.10.09 19:10  更新 : 2018.01.19 23:20

改良を重ね、第4世代となったスマートのEVテクノロジーが、初めて4座仕様のモデルに搭載されました。今回はスマートのEVとしても、現行フォーフォーとしても初のロードテスト。さまざまな視点から、徹底的に検証します。

もくじ

はじめに
意匠と技術
内装
走り
使い勝手
乗り味
購入と維持
スペック
結論

はじめに

英国政府が、エンジンのみを搭載する新型車の段階廃止に関するスケジュールを発表したが、それでEVへの見解を変えたひとはわずかだろう。今のところ、EVは一般的なエンジン車のオルタナティブとしては、まだまだ未熟な存在だとみなされている。まったくもって無意味な見当違いで先が見えないか、少なくとも過渡期にあるだろうと。しかし、2040年というデッドラインを突き付けられては、軽視するというわけにもいかないところだ。

今こそ、EV市場の発展のペースを見直し、最新の電動パワートレインが、既存の量販コンパクトカーやファミリー向けハッチバック、速く高級なサルーンやSUVとは異なる、わかりやすい利点を提供できることを示すべき時である。

スマート・フォーフォー・エレクトリックドライブは、セールス拡大よりも、EVの守備範囲拡大を意図して生み出されたクルマだ。もしかしたら、ゼロエミッション時代の完璧な都市型自動車がついに完成したのかもしれない。スマートのEVとしては第4世代となり、フォーツーはクーペとカブリオレがすでにラインナップされているが、4シーターの量販EVは初の試みである。

都市型移動手段への特化という点でブレないスマートは、最新世代でもその強みを明確に打ち出し、2007年に導入されたEV仕様は、市街地での使用への最適化をもたらした。しかし、それらをロードテストで取り上げるのは今回が初めてだ。付け加えるならば、現行フォーフォーもまた、いずれの仕様でもまだテストしていない。

もし、最新のスマートEVがより良いものになっているならば、すべてのコンパクトカーを内燃エンジン仕様より良いものにするには熟成が足りないと思われている最新のゼロエミッション・パワートレインの面目躍如ともなりうる。はたして、電動パワーソースの進化はどれほど進んでいるのか。いよいよ検証の時は来た。

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

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