新型ボルボXC60 T5、日本国内試乗 「小さなXC90」の前評判は?

公開 : 2017.10.16 14:15  更新 : 2017.10.17 00:33

標準サス好印象 エアサスにも意義

最初に乗ったのはオプションのエアサスペンション装着車だったが、標準的なコンフォートモードでは、いかにも「エアサス風」のフンワリとした乗り心地が味わえる一方、モードをダイナミックに切り替えると車高が20mm下がると同時にアダプティブダンパーも締まって、コーナリング重視の臨戦態勢に入る。今回は試すチャンスがなかったが、オフロードモードを選ぶと車高は40mmアップする。

ならば標準サスペンションのモデルはどうか。XC90と同じく、フロントにダブルウィッシュボーン、リアにグラスファイバー複合素材による横置きリーフスプリングを使ったマルチリンク、別名インテグラルアクスルを備えるそれは、エアサスとは違ったフラット感があって、スッキリした乗り味を持つ。もちろんハンドリング自然でも、特にエアサスに劣るという印象はない。

XC60は、リアシートを普通に起こしたまま、トランクに4セットのゴルフバッグが収まるという。そういった積載能力をフルに活用して様々な遊び道具を積み込んだり、変化に飛んだ状況の路面を走ったりするチャンスが多いと想定されるなら、エアサスペンションを選ぶ価値はあるのではないか。そうでなければ、標準の脚で不満はないと思う。

ただし、いずれのサスペンションの場合も、路面の大きな凹凸や突起を超える際には、SUV独特の大径ホイールとタイヤがバネ下で上下動するのが比較的はっきりとボディに伝わってくる。ボルボの意欲作ニューXC60で、僕はそこが最も気になるポイントだった。

ボルボはCity Safetyのフルオートブレーキを逸早く採用するなど、安全のための運転補助装置には、以前から熱心に取り組んできた。

したがってこの新型XC60も、対向車線衝突回避支援機能など、3つの新機能を含む16の先進安全機能を搭載している。もちろん、それらを試すことはできなかったが。

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