ハイエンド「屋根開き」対決 アストンV8 vs BMW M6 vs ジャガーXKR 前編

公開 : 2017.11.18 10:10  更新 : 2017.11.18 11:06

明らかに騒音規制無視のジョン・ブルたち

お次はジャガーXKR。音もなく現れたときの身のこなしは酷い路面の上でも上品で、そこから一転、ではなく連続的にモーレツ化していく。加速時の荷重移動によってリアが沈み込み、ジャガーは速度を上げる。

とそのとき、なんの前触れもなしに大量の音が。4つのエグゾースト・アウトレットから。このあたりには壁やビルのたぐいがないから排気音にエコーがかかって強調されることはない。

低木が繁ってるのがせいぜいの開けた場所。なのに、それでもすさまじいエフェクト。

「なんでこんなのが公道オッケーなの?」

僕としてはそう思うのがせいいっぱい。

XKRが通過騒音規制をナメてるヤローだとしたら、次のクルマはもっとヒドい。明らかに確信犯。ピエロ姿で測定室にやってきて、でもって測定員の皆様の、ほかでもないお鼻をグイッ。アストン・マーティンV8ヴァンティッジ・ロードスターが静々と視界に入ってくる。

バンプ乗り越えの挙動は乱れていない。加速にともなってリアがわずかに沈み込む。周囲に潜んでいる野生動物がすっかり油断したその瞬間、アストンの排気管内に仕込まれた一対のバルブがガバッと開いて事態は一変。ヤツらは慌てて耳栓を探すことになる。

4000rpmから上でフル・パワーをかけたときのV8ロードスターのエグゾースト・ノート。こんなのがオッケーだなんて、M1(高速1号線)を300km/hでぶっトバしても英国の速度制限に抵触しないのと同じぐらいありえない。

フェンダーのあたりにJ.P.モントーヤだのチップ・ガナッシ・レーシングだのともし書いてあったとして、それでもやっぱり同じくらい驚ける。

僕がいいたいのは、つまりはこういうことだ。盛大な排気音でもって周囲の注意をこちらに向ける必要なんてないくらい美しいクルマがもしあるとしたら、ニューV8ロードスターはまさにそれ。無音で走ってたとしても、あるいは停まってたとしても注目されまくり。

そのかっこよさに、誰もが見とれてくれる。見た目にもっとエキサイティングだったりパワーやパフォーマンスがもっとすごかったりするクルマが世の中にはある。

でも、これほどプロポーションがキレイでなおかつギュッと切り詰めっぽくコンパクトなスタイルのクルマはない。少なくとも、僕にはほかに1台も思い当たらない。

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