BMW i3s、「s」が付くことで変わったのか 試乗で「楽しさ」を検証

公開 : 2017.12.15 11:40  更新 : 2017.12.15 14:00

どんな感じ?

運転楽しく 完ぺきではないが個性あり

われわれが試乗したのはレンジエクステンダーなしの通常のi3sだったが、標準のi3よりも確かに運転が楽しい。「運転の楽しさ」と「EV」は簡単には結びつかないが、i3sに加わった走りの鋭さは初めから明白だ。

スプリングとダンパーのセッティングおよびステアリング(とスタビリティコントロール)は入念に見直され、グリップはさらに強力にり、フロントは以前よりずっと粘り強くなった。

大きくなったホイール、薄くなったタイヤ、低められたサスペンションとくれば、乗り心地は悪いだろうと思うかもしれない。そして、残念なことにその通り。

標準のi3を運転してからずいぶん経つので、以前との比較で判断することはできないが、街中ではi3sはちょっと乗り心地が硬い。不快というほどではなく、突起を乗り越えた時のショックも角が丸められているが、重心高は低められているものの、背も高いので、BMWはボディコントロールと乗り心地の妥協点を探さなければならなかった。

出した結論は「鋭いほうがいい」。お気に召さないって? 通常のi3もまだ売っています。

性能は良い。モーターのレスポンスは非常にリニアで、スタート時のトルクも強く、0-100km/hの加速は6.9秒だそうだ。

しかし、長時間そのようなスピードで走り続けたいとは思わないだろう。なぜなら、長時間高速で走り続けると電気自動車の航続距離は短くなってしまうからだ。

公式の欧州試験サイクルレンジではi3sの航続距離は280kmであり、通常のi3より19km短い。また、BMWの予想する実際の航続距離は200kmで、今回のわれわれの試乗結果とおおむね一致する。寒いときはこれより短くなることをお忘れなく。

インテリアでは部分的にサーフェスが新しくなっているが、全体の雰囲気は以前同様クールで大胆。人間工学に基づくBMWデザインは素晴らしく、普通のBMWより華もある。広々として見晴らしも良い。

そして、そんなに場所も取らない。長さは4m以下だが、リアのドアは大きく開くので乗り降りも楽、260〜1100ℓのトランクはほとんどのスーパーミニと同程度だ。

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