クリス・バングル、再び表舞台に 沈黙の時期は何を? 現在/未来への思いも インタビュー

公開 : 2018.01.21 11:40  更新 : 2021.01.30 21:48

心に残るあのモデル 現在に不安視も

「現場のデザイナーから、チームを管理する立場になれば、自分よりもチームを誇りに思うようになります。あえて挙げるなら……そうですね。例えば、Z4はわたしにとって素晴らしい作品です。」

「なぜなら、このプロジェクトではチームにふたりの女性、ジュリアン・ブラージとナドゥヤ・アルノートを加えて、初めて主要な自動車メーカーにおける主要なスポーツカーのデザインを行ったからです。過去30年、こんな試みは誰もしていないと思います」

「自分自身がデザインを行った最後のモデルはクーペ・フィアットですが非常に気に入っていますよ。見れば見るほど好きになるんです」

では、彼の最新プロジェクト、レッドスペースについてはどうだろう?

「このクルマは自信作ですよ」と彼は言う。「カーデザインに何か新しいことができるかどうかという意味で、わたしにとってはとても重要なプロジェクトです」

このプロジェクトは生産段階に移るまで、バングルにとっての主要な案件であり続ける。しかし、他に彼は何を成し遂げたいのだろうか?

バングルには公表しない数多くのプロジェクトがあるが、それよりも彼はカーデザインの未来を優先させるつもりのようだ。「カーデザインを前に進める手助けになれればと思っています。どうあるべきかといった先入観を取り払って、何ができるかを考えたいのです」

「いま現在、われわれはデザインの岐路に立っており、間違った方向へ進もうとしています」

「つまり個性よりも完全さを好むという方向です。残念ながら、これは世界中のひとびとから自分たちの好みを選ぶ権利を奪うことになるのです」

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