「漆黒への回帰」 マクラーレンP1、デビューから5年 いま乗ると?

公開 : 2018.02.03 11:40

マクラーレンP1、デビューから5年が経っていたのですね。あらためてこのクルマに試乗することで、マクラーレンの哲学とライバルとの違いが明らかになりました。

もくじ

キーワードは「技術集団」
ラ フェラーリと戦うために
マクラーレンは「ガリ勉」?
「色気のなさは意図的したもの」
P1がV型12気筒を載せていたら
番外編 わたしにとってのP1

キーワードは「技術集団」

いざボールペンを手にして思案に暮れた。ダン・プロッサーによる素晴らしいランボルギーニの記事(アヴェンタドールS 2017年版に試乗 迫力は健在 時代を感じる部分も)のように、マクラーレンP1で進化した点を書き並べるだけで果たして目の前のA4用紙を埋めることができるのかと。もう馬鹿でかい字で書いてやろうかとも思った。

マクラーレンがこの限定生産のハイブリッドスーパーカーP1の開発を発表してから5年が経ち、もう一度試乗させてくれることになったのだ。

3年前にAUTOCARで行った詳細なロードテストではドライ路面のハンドリングコースでラップタイムの記録を更新したし、0-96km/h加速も2.8秒を叩き出すなど、5つ星を与えるのにまるでためらいを覚えなかったクルマの1台だった。

そして、公道でもサーキットでも、走り出してから停まるまで今なおまったく極上としか言いようのないマシンに変わりはなく、ほぼ10年も前に開発が始まっていたとはとても思えない。

この比較的小排気量のV8ツインターボエンジンに電気モーターを上乗せした構成にどのようにして行き着いたのかを正しく理解するには、マクラーレンが技術部門責任者のダン・パリー・ウィリアムズの言う「技術集団」という言葉を思い起こす必要がある。

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