値上がりする自動車書籍の共通点 110万円の本も 5冊の「有力本」は?

公開 : 2018.03.11 06:10  更新 : 2018.03.14 02:16

雑誌販売が悲しいことに厳しくなった昨今ですが、中にはグングンと値上がりする自動車書籍があるようです。本の売買のプロに話を聞き、製作者のこだわりも学びます。さらに最後に「番外編」として、今後値上がりしていくであろう本を5冊チョイスします。

もくじ

値上がりする本がある
市場を動かすのは誰?
人気がある本とは?
169万円の本とは?
番外編 値上がりするクルマの本ベスト5

値上がりする本がある

ポルシェ・カレラ2.7は買えない。ではどうすればいい? それに関する本を買えばいいのだ。特に2015年にパラボリカ・プレスから出版されたライアン・スノッドグラスの決定版ガイド、「カレラ2.7」を。

2500部しか印刷されなかったが、限定版なら300冊ほど残っている。1冊225ポンド(3万3000円)だ。高すぎる? 心配はご無用。2年後には1000ポンド(14万7000円)になって返ってくる、かもしれない。

「カレラ2.7」は画期的な書籍でした」とホートン書店のベン・ホートンは言う。ウィルトシャー州のマールバラにあるクルマ専門の書店だ。「クルマの詳細なストーリーだけでなく、すべてのオーナー、ファンやレストア業者が欲しがるような、すべての情報が収められているんです。カラー・チャートや部品の写真、メカニズムの進化なんかも。加えて装丁や製本もきれいなんですよ」

「いま限定版を買えば、2年後には4.5倍になりますね。もう25年以上クルマの本を販売していますが、内容が最高に素晴らしい本は決して値下がりしないのです」

スパナの扱いは下手だが読書は好きな山っ気のあるエンスージァストにとって、カレラ2.7のような本は理想的だ。本を買って、書棚に収めて、何年か待てば高く売れるのだ。

しかし事はそれほど単純ではない。どんな本でも高く売れるわけではないのだ。喫茶店においてあるような、発行部数が多く、専門的な記事の代わりにありふれた写真をたくさん載せた本は二束三文である。フェラーリと名のつく本は特にひどい。

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