クルマの塗料、ボディの表面温度を最大20°C低減 機能性重視の時代へ

公開 : 2018.04.03 15:40

BASF社は、パッシブ温度管理を可能にする機能性塗料テクノロジーが評価され、国際的に権威のあるデザイン賞「iF Design Award」を受賞しました。塗料にも「機能性」が求められ、従来の処方と比較してクルマの表面温度を最大20°C低減させました。

もくじ

塗料、クルマの表面温度を最大20°C低減
デザイン面の潜在性も評価される
BASF(ビー・エー・エス・エフ)について

塗料、クルマの表面温度を最大20°C低減

BASF(本社:ドイツ・ルートヴィッヒスハーフェン)のコーティングス事業本部は、パッシブ温度管理を可能にする機能性塗料テクノロジーが評価され、国際的に権威のあるデザイン賞「iF Design Award」のAutomobiles/Vehicles(自動車/乗物)部門を受賞した。

iF Design Awardの審査員からは、塗料システムの独自な特性と将来のモビリティへのデザイン面での潜在性という、機能性とデザインの両立について称賛され、ミュンヘンのBMWヴェルトで開催された、iF Design Award Nightにおいてこの賞が贈られた。

自動車用塗料の分野では、塗料の機能性の役割が高まってきている。BASFの新たな遮熱塗色システムは、特殊フォーミュレーションによって保護するだけでなく、質の高い仕上げを実現し、快適性と効率を高めるという。

この塗料システムは、高エネルギーの近赤外線を透過するベースコートと近赤外反射フィラーを活用しており、暑い夏の環境を模した評価試験では、従来の処方と比較してクルマの表面温度を最大20°C低減させた。

この結果から、このシステムが車内の温度調節するためのエアコンの使用を軽減することが期待される。

BASFのEMEA地域Pigments,Dispersions & Innovative Colors部門を率いるシュテファン・シュヴァルテは、次のように述べる。

「エアコン調整のような要素はクルマの様々な領域、特にエレクトロモビリティの分野に大きな影響を与えます。当社のテクノロジーはエネルギー消費を低減し、クルマの効率を最適化します」

デザイン面の潜在性も評価される

iF Design Award の審査員からは機能性のみならず、塗料テクノロジーのデザイン面の潜在性も評価された。

BASFのEMEA地域でAutomotive Color Design部門を率いるマーク・グートヤールは、次のように述べている。

「自動車メーカーは様々な色やテクスチャーによってクルマの形状にアクセントをつけ、独自の特徴を与えられます。当社の遮熱塗色システムは製品の品質を損なうことなく、明色から暗色まで幅広い色域に対応しています」

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