ポルシェ 911 GT2 新車当時の評価は? 回顧録 前編

公開 : 2018.04.14 09:10  更新 : 2018.04.14 09:18

モータースポーツ部門の「支援」

911のGT2はこれで3世代目となる。過去の2世代もまた当時の基準では並外れた走行性能を誇っていたが、しかしその完成度についてはどちらもお世辞にも高いといえたものではなかった。特に996のバージョンは、ここ15年間でもっとも納得できない911のひとつだったといってもいい。

今回のプロジェクトにバイザッハの開発陣がこれだけ多くの時間と労力を割いたのも、おそらく過去の失敗作が念頭にあったからに違いない。

新しいGT2を造るため、ポルシェは自社のモータースポーツ部門に開発「支援」を依頼した─と表向きはなっている。だが、そこのエンジニアに911ターボを与え、それを徹底的にチューンするように命じたのが実情のようだ。

作業を請け負ったエンジニアたちはまずエンジンから作業を始め、想像を絶する開発時間をかけてGT2を完成させた。けれど、スペックシートを見ても3600ccの排気量に変わりはないし、エンジンフードを開けて中を観察してもまるで同じにしか見えない。彼らがいったいなにに時間を費やしたのか、不思議に思うことだろう。

お決まりの「ピストンとコンロッドとクランクシャフトなどのリファイン」よりもっと微妙だけれど、効果のほどについてはそれに優るとも劣らないところにその回答は存在する。つまりポルシェが現行の911ターボを設計する段階でお決まりの部分が徹底的に最適化されていたためで、エンジン内部をアップグレードするのは手間の割に効果が十分ではないというのがその理由だ。

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