BMW経営陣「全自動化、まだ先」 投資は継続 運転者にもメリット

公開 : 2018.04.20 16:40

みずから運転するひとにもメリット

大量のリアルタイムなデータは、コネクテッドカーに装備されるカメラやセンサーによって得られ、現地の気象情報や路面凍結などのハザード情報、ライブの渋滞情報などと合わせて編集されて、ドライバーに伝えられる。

得られた情報はBMWのバックエンド・サーバーにより照会と匿名化がなされ、クラウドを介して他のBMWのコネクテッドカーへもフィードバックされる。現在、クラウド接続できるBMWは70万台ほどが公道上を走っている。それらが情報の提供を要請する件数は、1日あたり2億5000万回にも及ぶ。

ライブ情報は、メルセデスとアウディのコネクテッドカーによってさらに多くが収集される。それらが反映されるのはHEREマッピングシステムだが、これはドイツのプレミアム御三家による共同出資で運営されるオープン・プラットフォームだ。

この他に類を見ないライブ情報の集積は、レーザーレーダーによる極めて正確かつリアルタイムにアップデートされる地図情報と相まって、御三家に完全自動運転における非常に大きなアドバンテージをもたらす。市場への投入がいつ決定されるにしても、その優位性は動かない。

いずれにせよBMWの技術陣は、コネクテッドカーは、ルート前方の情報により、安全性が飛躍的に高まるだろうと言う。それはすでに200万台を超えるクルマから供給されているが、その台数は今後ますます増加すると予測される。

また、スペシャリスト向けカメラメーカーのモバイルアイと、AIプログラムに関する共同作業をおこなっていることも、エンジニアたちは明かしている。

これは、フロントウインドウにマウントしたカメラと関連ソフトによって、接近する車両や歩行者、自転車などを数ミリ秒単位で認識するとともに、前方車両の軌道を予測することも可能にするという。

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