中古アストン マーティン 3台乗り比べ 「手の届く上流階級」前編

公開 : 2018.04.28 14:15  更新 : 2018.04.28 14:35

憧れのアストン マーティンが、ファミリーセダンで手を打とうと決めた予算で「買える」。 こんなことを言われたら、アナタはどうしますか? この企画を読んだら、GWの間は、どのモデルが選べるか気になってしまいますよ。DB7、DB9、ヴァンテージの3台。それぞれの魅力に迫ります。

もくじ

前編
お買い得 3台のアストン
アストン マーティンDB7を考える
テールライトは…マツダ
アナタはDB9派?

後編
DB7DB9 異なる世界観
V12でこの世の果てまで
ヴァンテージ 新たな市場を探る
手組みのV12 その走りは?
3台のアストン アナタが選ぶのは?

お買い得 3台のアストン

アストン マーティン。世界中探しても、これほど血統の良いGTカーなどありはしない。この英国の名門が常に思い起こさせるのは、優れた血統ゆえの洗練されたイメージや、余裕ある速さに感じる慎み深い威信やモータースポーツでの印象的な歴史との結びつきだ。アストン マーティンは英国の典型的なブランドで、極くありがちな上流階級の姿を思い浮かべずにいられない。例えば、良家の出で、地方の別荘へ向かう道で飛ばすのを滅法好む紳士のクルマ、といったところだ。

もちろん、高貴な家柄や爵位が、必ずしも裕福であることと一致するわけではない。しばしば、領地の大邸宅は破産への片道切符になるし、庶民からすれば、アストンもその類だと皮肉りたくなるかもしれない。懐に余裕がなければ、ショールームに足を踏み入れるのも憚られるし、最新モデルを買えたとしても、年間の維持費は3万ポンド(435万円)を下らない。


しかし、誰かの過ちは、ほかの誰かのチャンスになりうる。DB7が手頃な価格で買えるのはおなじみとなっているが、それより新しいモデルも含めた今回の3台について知れば、驚きを覚えるかもしれない。今日では、どれも3万ポンド以上出さなくても、手に入れることができるのだ。下手をしたら、新車のBMW3シリーズより安いのである。もちろんM3ではなく、普通の仕様の話をしていることは言うまでもない。

この注目すべきリーズナブルさは、比較的多い生産台数と、その維持費が競走馬やヨットと同じように法外だという通説の産物だ。その評判の真偽はともかく、この程度の初期投資で特別な世界へ踏み出せるという誘惑からは目を背けがたい。となれば、買うべきはどれか吟味したくなるのが人情というものだ。
 

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記