ウーバー自動運転事故 被害者から大麻陽性反応 管理者の操作、事故1秒前

公開 : 2018.05.30 19:40  更新 : 2021.03.05 21:05

ウーバーの自動運転車による初の死亡事故によって、テストプログラムは中止されました。米国国家運輸安全委員会(NTSB)の報告書では事故前後の出来事について詳細に述べられています。また、テンピ州知事とウーバーのCEOが、それぞれの声明を公開しました。

もくじ

ウーバー自動運転事故の詳細
自動運転事故、その後について
ウーバーCEO/テンピ州知事の声明

ウーバー自動運転事故の詳細

米国国家運輸安全委員会(NTSB)は、3月18日に起きた、ウーバーの自動運転車と歩行者との死亡衝突事故に至る概要について発表した。

NTSBの事前報告書では、歩行者は「暗い服装をして、衝突寸前までクルマの方を見ずに、直接街灯で照らされていない道路を横断した」のだという。

また、「歩行者が押していた自転車は前照灯だけでなく、前後側面の反射板も装着されていない状態で、自動運転車の走る道路を直角に横断していた」という記述である。

歩行者からはメタンフェタミンと大麻の陽性反応が出ており、横断したエリアには、事故現場から約110m離れた横断歩道を使うよう警告する標識があった。

事故を起こした試験車のボルボXC90にはウーバーの自動運転システムが搭載されていた。XC90にはオート・エマージェンシー・ブレーキが標準で搭載されているが、コンピューター・コントロール・モードの際はテスト中の不安定な挙動を避けるため、オート・ブレーキ機能は無効化されていた。

システムは、衝突の6秒前に歩行者を認識しており、エマジェンシー・ブレーキは衝突の1.3秒前に作動していた。事故時にはエラーや診断メッセージは全く出ていなかった。

「運転への介入は同乗する管理者に任されていますが、システムは管理者に警告するよう設計されていません」とNTSBは述べた。

管理者がハンドルやブレーキを操作したのは事故前1秒以内になってからだった。管理者から委員会への報告によると、彼女はそれまで自動運転の情報モニターを見ていたのだという。

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